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JR東日本スタートアップなど 鉄道横断型社会実装コンソーシアム「JTOS」発足

2023.09.25
JTOSのメンバー(西武ホールディングス提供)

 JR東日本スタートアップと東急、小田急電鉄、西武ホールディングスの4社は21日、鉄道横断型社会実装コンソーシアム「JTOS(ジェイトス)」を発足させた。単独では解決が難しい課題に対して連携し、スタートアップの先進的技術やアイデアで解決、社会実装まで昇華させることが目的。各社の駅や鉄道、不動産などの経営資源やグループ企業の情報資源などを掛け合わせた実証実験フィールドを提供し、スタートアップと共に「未来の当たり前」を創造していく。

 JTOSは、各社が新たな価値の創造に向け、スタートアップとの共創を進める中で、1社では解決が難しい課題が出てきたことを踏まえ、共通認識を持つ4社の新規事業担当が連携することで、規模とスピード感を持って早期の社会実装を目指そうと発足した。

 名称は、オープンイノベーションの一環として挑戦者と社会変革を目指す集団であることを意味する「Japan Transformation and Open-innovation Supporters」の頭文字とし、発足時の参画4社の頭文字も考慮した。

 連携により、広範囲での実証実験展開や成果の共有ができることで、よりスピーディーな事業化の判断ができるメリットがあり、スタートアップ側も各社への提案・協議の負担が軽減され、より広範囲で適切な実証の場を確保できる。本年度の活動後、参画企業の拡大なども検討する。

 JTOSでは「未来の当たり前」に挑戦するアイデアを通年で募集。本年度は▽NATURE(生物多様性・脱炭素・循環型社会)▽MOVE(交通・物流・観光)▽CULTURE(芸術・伝統・体験)▽WELL―BEING(健康・幸福・コミュニティー)――の四つのテーマでの提案社会実装に取り組む。

 応募は、既に自社製品・サービスまたはプロトタイプを有する企業が対象。JTOS参加の複数企業のリソース・アセットを活用し、新たな事業展開につながる取り組みであることが条件。JTOS公式ウェブサイトで受け付ける。

 取り組みの第1弾として、23日からバイオーム(京都市)との共創で、いきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」内で「駅からはじまるいきもの探し いきものGO」を実施中。対象エリアでアプリ内のクエストに応じた生物を撮影し投稿してもらうもので、参加者の生態系保護意識の向上のほか、収集したデータによる生物多様性の可視化もできる。期間は12月10日まで。

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