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鉄道・運輸機構など 「第25回国土技術開発賞」で優秀賞を受賞

2023.08.16
鉄道建設・運輸施設整備支援機構と戸田建設が優秀賞を受賞した(鉄道建設・運輸施設整備支援機構提供)

 技術開発者に対する研究開発意欲の高揚や建設技術水準向上を目的に、建設産業の優れた新技術を表彰する「第25回国土技術開発賞」(国土技術研究センター、沿岸技術研究センター主催)で、鉄道建設・運輸施設整備支援機構と戸田建設の「地下水対応型継手を用いた外殻先行型トンネル構築工法(さくさくJAWS工法)」が優秀賞を受賞した=写真=。

 近年、特に都市部において、地上部に制約があっても地下空間を構築できる非開削技術への需要が高まっている。その用途はライフラインの地下化や地下鉄・地下街の整備、水害や地震への安全対策としての地下利用など多岐にわたり、目的に応じた大きさや形状への対応が求められる。

 非開削トンネルのうち、シールド工法では施工が難しい大断面トンネルの構築では、主に外殻先行型非開削トンネル構築技術が採用されてきたが、従来の技術では適用できる断面形状の自由度が低く、高水圧への対応が困難といった課題もあった。

 そこで、同機構と戸田建設では、高水圧下においても大断面かつ自由な断面形状の地下空間を構築できる高水圧対応型の外殻先行型トンネル構築工法を開発した。

 同工法では、地下水対応型の継ぎ手により、地下水位の下であっても薬液注入などの路線部の地盤改良工事を省略できる。さらに、強度性能の確保により、外殻構造体を本体構造物として利用でき、内部構築を省略して大幅な工期短縮を実現した。

 都市部で地下空間が必要とされる際、地域住民の生活を守る安全な非開削工法としての有効利用が期待される。同工法は相鉄・東急直通線綱島トンネルの工事に適用された。

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