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福知山市 「福知山鉄道館フクレル」オープン

2023.08.31
㊤フクレルの外観㊦鉄道のまち・福知山の歴史を紹介しているゾーン

 京都府福知山市は26日、同市の福知山城公園内に「福知山鉄道館フクレル」をオープンした。「鉄道のまち福知山」の歴史を知ってもらうため、資料を展示するとともに、体験型コンテンツを用意した施設で、地元関係者は地域や観光の活性化につながることを期待している。

 同市は、京都、大阪、豊岡、宮津、舞鶴の各方面への鉄道の結節点。1950年には国鉄の鉄道管理局が設置され、多くの鉄道関係者が働き、街の発展を支えた歴史を持つ。

 フクレルは、98年に中心市街地のまちなか再生の起爆剤として誕生した「福知山鉄道館ポッポランド1号館」を新築・移転し、バージョンアップを図ったもの。

 同1号館については、2016年から西日本鉄道OB会に所属するメンバー有志らで構成する同館運営委員会が運営を引き継ぎ、当時の様子などを聞ける「語り部」が人気を呼んで入館者は増加に転じていたが、建物の老朽化で18年に休館に。

 その後、市にゆかりのある篤志家から新築・移転費用の約2億円の寄付があったことを追い風に、新施設の建設を決定した。

 建物は鉄筋コンクリート造り・一部鉄骨造り平屋建て(一部2階建て)、延べ床面積583平方㍍。

 館内では、鉄道のまち福知山の歴史の紹介や、ヘッドマーク、表示板など鉄道関係の貴重なコレクション、福知山駅の高架前、高架後のジオラマ模型を展示している。さらに、壁一面に広がる画面にタッチし線路やまちをつくる「インタラクティブウォール」、機関士の投炭作業をモチーフにした体験コンテンツ「なりきり!機関助士」、鉄道のおもちゃで安心して遊べるキッズスペースなども設けられており、大人から子どもまで楽しめる。

 入館料は大人500円、小・中学生250円、未就学児無料。開館時間9~17時。新施設の運営者は市だが、土・日曜日には「語り部」として鉄道OB会メンバーが姿を見せ、施設の魅力アップに一役買う。

 森田成章館長は「鉄道のまち福知山を継承し、未来へつないでいくシンボルとして、市内外の皆さまに愛される施設となるよう努めていきたい」と話している。

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