JR東日本 廃棄物の循環型経済を積極推進 コンセプト策定
事業化、10年間で売り上げ100億円規模
JR東日本の喜㔟陽一社長は4日の定例会見で、同社グループが取り組むサーキュラーエコノミー(循環型経済)について、資源循環事業コンセプト「UPCYCLING CIRCULAR(アップサイクリング サーキュラー)」を策定したと発表した。事業活動から生じる廃棄物を集約し、新技術や外部連携を活用しながら再資源化。グループ内で利活用することで、持続可能なサーキュラーエコノミーをさらに推進する。新たな資源循環・エネルギー分野の事業化にも積極的に取り組み、今後10年間で売り上げ100億円規模を目指す。
地方での展開も検討
同社グループは、グループ経営ビジョン「変革2027」で「ESG経営の実践」を掲げ、2030年度までを目標とした3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みをはじめとしたサーキュラーエコノミーに取り組んでいる。
具体的な取り組み例としては、▽食品廃棄物を電力と肥料に変える「ダブルリサイクルループ」の構築▽東日本エリア初のビルイン型バイオガス設備▽使用済みプラスチックのリサイクル事業――が挙げられる。
ダブルリサイクルループでは、JR東日本環境アクセスなどが食品廃棄物を収集・運搬し、JR東日本グループが出資するJバイオフードリサイクル(横浜市鶴見区)と東北バイオフードリサイクル(仙台市宮城野区)でメタン発酵による処理と発電・肥料生産を行っている。
今年4月からは、食品廃棄物由来の再エネ電力をJR東日本商事が排出元の駅ビルなどへ供給する電力リサイクルループを開始。今後は生産された肥料を使って栽培した農作物を、産直市での販売や同社グループの飲食店で利用する「農業リサイクルループ」の実現を目指している。
ビルイン型バイオガス設備は、来年3月にまちびらきを迎える「TAKANAWA GATEWAY CITY」の「THE LINKPILLAR 1(ザ リンクピラー ワン)」の中に設置。食品廃棄物1日約4㌧を再利用し、食品廃棄物の約7割減量を見込むとともに、生成されたガスを燃料としてバイオガスボイラーを使用。同シティ内のホテルの給湯で約10%の熱として活用する。
使用済みプラスチックのリサイクル事業では、JR東日本とJR東日本環境アクセス、JFEエンジニアリング(東京都千代田区)のグループ会社であるJ&T環境(川崎市幸区)の3社が23年7月に設立した「Jサーキュラーシステム」(川崎市川崎区)が、川崎市川崎区にプラスチックリサイクル施設「Jサーキュラーシステム 川崎スーパーソーティングセンター」を建設中。
今年10月からケミカルリサイクル用原料製造施設(圧縮・固化)を先行稼働し、その後、高度選別設備を稼働する計画で、来年4月の本格稼働後は年間約6万㌧を受け入れ、プラスチックリサイクル工場としては東日本最大の処理能力となる見込み。
JR東日本グループでの再利用は、再生ペレットからのリサイクル製品やガス化による水素・アンモニアでの再利用を検討しており、川崎発電所で水素を発電機の冷却に、アンモニアを排ガスの脱硝に一部利用する。
今後は、これまで取り組んできた事業の規模拡大や地方での事業展開について検討。社会的ニーズが高まっている廃食油や繊維などの事業化も積極的に検討する。今後10年間で同コンセプトの取り組み10件以上、資源循環・エネルギー事業の売り上げ100億円規模を目指す。
検索キーワード:JR東日本
3,626件見つかりました。
1821〜1840件を表示
-
2024.04.15 JR東日本 予定・計画・施策
JR東日本 小千谷発電所を一般公開
JR東日本信濃川発電所は29日、新潟県小千谷市の小千谷発電所を一般公開する。2010年度からほぼ毎年開催しているもので、今年で14回目。
-
2024.04.15 民鉄・公営・三セク 営業・事業・車両
伊豆急行 伊豆急下田駅構内留置線で「185系撮影会」
伊豆急行は6月8、9日の2日間、伊豆急下田駅構内留置線で「185系撮影会」を開催する。
-
-
2024.04.12 JR東日本 記録・調査・統計
JR東日本 24年3月期鉄道営業収入 18年度比で7・8%減
JR東日本は9日、3月期の自社取り扱い分(推計値)の鉄道営業収入を発表した。2018年度同月と比べて全体で92・2%となった。
-
2024.04.12 その他業種分類 記録・調査・統計
週間予定表 24年4月13~19日
【4月13日(土)】2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)開幕1年前、JR西日本などが多彩なイベント 【14日(日)】 【15日(月)】JR東日本が新宿駅
-
2024.04.12 JR東日本グループ 予定・計画・施策
ジェイアール東日本企画 「交通広告グランプリ2024」作品募集
ジェイアール東日本企画(jeki)は、「交通広告グランプリ2024」の作品を募集している。応募は5月7日まで受け付ける。
-
2024.04.12 JR東日本 予定・計画・施策
JR東北本部 「夏井川千本桜」観賞 列車の減速運転
JR東日本東北本部はあす13日から21日まで、福島県小野町の「夏井川千本桜」の開花に合わせ、磐越東線夏井―小野新町間の約1・4㌔で減速運転を実施する。
-
2024.04.12 JR東日本 営業・事業・車両
JR東北本部 「ED75 形交流電気機関車撮影会」を開催
JR東日本東北本部は27、28日の2日間、仙台車両センターで「ED75形交流電気機関車撮影会」を開催する。
-
2024.04.12 JR東日本 予定・計画・施策
JR東北本部 只見線でサイクルトレインの社会実験
JR東日本東北本部は、5月11、12、18、19、25、26日の6日間、只見線会津若松―只見間で列車内に折りたたまずにそのまま自転車を持ち込めるサービス「サイ
-
2024.04.12 JR東日本 予定・計画・施策
JR大宮支社 ふるさと納税返礼品に「大宮駅駅員体験」
JR東日本大宮支社とさいたま市は5月17日、「大宮駅駅員体験」ができるふるさと納税オリジナル返礼品を設定した。
-
2024.04.12 JR東日本 予定・計画・施策
JR東日本 「JR東日本スタートアッププログラム2024」募集
JR東日本は、ビジネス創造活動「JR東日本スタートアッププログラム2024」のエントリーを11日から開始した。5月31日まで。
-
2024.04.12 JR東日本 予定・計画・施策
JR東日本 小千谷発電所を一般公開
JR東日本は29日、信濃川発電所小千谷発電所を一般公開する。同日開催の信濃川河岸段丘ウォーク実行委員会主催の「信濃川河岸段丘ウォーク」に合わせた。