交通新聞社 電子版

特集 GALA湯沢スキー場 レンタルコーナーを一新

2024.01.09
装いを新たにしたレンタルコーナー「FISCHER SNOW BASE GALA YUZAWA」

 非接触、キャッシュレス さらに深度化

 JR東日本グループのガーラ湯沢が運営管理するGALA湯沢スキー場(新潟県湯沢町)は12月20日から2023~24シーズンをスタート、この年末年始には本格的な冬の到来を待ちわびた多くのスキーヤー、スノーボーダー、訪日外国人客らでにぎわいをみせた。

 当初は12月16日のシーズンインを予定していたが、暖冬傾向による雪不足で開業を見合わせていた。それでもGALAスタッフの願いが通じたのか、直後の寒波襲来で滑走可能なゲレンデ積雪量を確保、コース圧雪などのゲレンデ整備スタッフの懸命な努力もあって、昨シーズン(2022~23シーズン)と同日のオープンにこぎつけた。

 今シーズンのGALAのニュースは、「レンタルのGALA」をさらに充実・強化した点。スキーセンター・カワバンガ内のレンタルコーナーを大幅リニューアル。それまでのサロモンから、同じスポーツ用品のトップメーカー・ゴールドウインとのパートナー契約に基づいて「FISCHER SNOW BASE GALA YUZAWA」に衣替えした。

 青を基調としていたサロモンに対し、ブラック、ホワイト2色が特徴のゴールドウインのレンタルコーナー「SNOW GEAR(スノーギア)」は、シックな雰囲気を演出。レンタル用品は、スキーはオーストリアに本社を置くハイパフォーマンススキーブランド「FISCHER(フィッシャー)」を採用し、中級者・上級者向けプレミアムレンタルには最上級モデルを用意する。一方、スノーボードはゴールドウイン製で、FISCHER SNOW BASEオリジナルモデル。レンタル可能なストック総数は国内最大級となる約6000セットとした。

 今、国内の各スキー場で課題となっているのが、レンタルユーザーがスキー場に到着しても板などの用具、ウェアなどの申し込み手続きや利用料金支払い、用具受け取りといった一連の流れに、ある程度の時間を要すること。短時間でレンタルできてすぐにでも滑走したい来場者には、スムーズなレンタルシーンの提供が求められている。

 GALA湯沢スキー場も近年、ICカードによる受付・リフト乗車、WEBによるレンタル予約などといった各種取り組みを実施しているが、今シーズンは「お客さまを(さらに)お待たせしない」(同社)施策を深度化し、スキーセンター・カワバンガ内でのレンタル受け渡し時間の短縮を図るためのスタジアムロッカー型「PICK UP BOX(ピックアップ ボックス)」を新設、約500人分に対応する。

 WEB上で事前(利用日2日前まで)予約されたレンタル用品を非対面式で受け渡す。スキー板、ブーツ、ゴーグルなどオーダーに応じてセッティングされており、予約者は着替えを済ませれば、ただちに用具が手に入るようにした。受け渡しBOXの所在はスマートフォン画面のQRコードを専用装置に読み取らせるだけ。BOX利用以外のレンタルシーンでも利用料金の決済と用品受け渡しを分離した。料金決済ではスマートフォンを介したクレジットカードなどのキャッシュレス化を導入した。

 昨今の人手不足といった問題もあるが、可能な限りの「人を介さない」形でのレンタル用品の受け渡しについては、今後のスキー場運営のキーワードになりそうで、同社の本間雅人社長は「用品受け渡し時の料金決済作業を省くことで、GALAスタッフと来場されるお客さまとの〝つながり〟を大切に、さらなる〝おもてなし〟に生かしていきたい」などと話す。

 GALA湯沢スキー場では、シーズンロッカーのリニューアルや増設、多言語対応ロッカー券売機の導入、アクティビティー受付カウンターのカワバンガ内設置にも取り組んだ。

 また、新型コロナが収束傾向にあることで、今後の中国人来場者の増加を見据えてWeChat(微信・ウィーチャット)ベースの専用アプリの作成、中国国内でのPRにも努める。一方、来場者数が比較的多いタイ人に向けては、元GALAスタッフのタイ人と業務提携して、タイ国内での情報発信も進めている。

 バンジートランポリンなどの「雪あそび」メニューの充実、地元関係者の協力を得た観光メニューの開発、隣接する湯沢高原スキー場の「雪あそび」メニューとの連携、自治体のインバウンド割補助金を活用したリフト商品の提供にも取り組んでいく。

 営業期間は5月6日までを予定している。

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