日本交通協会・交通関係法人連絡協議会20法人 「2024年(令和6年)新年互礼会」
日本交通協会が主催、交通関係法人連絡協議会20法人との共催による「2024年(令和6年)新年互礼会」が15日、東京・丸の内の日本交通協会大会議室で開かれ、JRグループ、同協会会員ら約200人が参加し、鉄道のさらなる発展に向けて誓いを新たにした。
同協会大会議室での新年互礼会は、新型コロナウイルス感染防止策として21年以降中止していたが、昨年5月の5類移行なども受けて4年ぶりに〝復活〟した。
主催者を代表してあいさつに立った大塚陸毅同協会会長は、元日の能登半島地震、2日の羽田空港航空機衝突事故も含めて、「交通業界に携わる者として安全に対する責任の大きさを改めて痛感した。悲しいニュースもあったが、3月には北陸新幹線が福井・敦賀まで延伸開業する。地震被災地をはじめ地域の皆さまに『元気をつくる』といった意味で、多くのことに携わっていきたい」と述べた。
その上で2024年については「鉄道業界もコロナ禍で苦しい状況が続いてきたが、5類移行によって社会経済活動が正常に戻りつつある。とはいえライフスタイルの変化などに伴い、交通業界を取り巻く環境は順風満帆とはいかない状況だ。改革の手を緩めず、スピード感を持って取り組んでいくことが必要」などと述べて、国土交通省、法人会員、同連絡協議会などと連携して課題解決に取り組んでいく決意を示した。
来賓あいさつでは、国土交通省の水嶋智国土交通審議官が、地震被害を受けながら早期復旧に尽力した鉄道関係者、また、羽田空港事故に伴い空港内に滞留する旅客対応として深夜時間帯に臨時列車を運転したJR各社の取り組みに謝意を表した。地震被害で運転を見合わせているJR七尾線、のと鉄道については「一日も早い復旧、運転再開に向けて国としても協力していきたい」とした。
一方、北陸新幹線敦賀延伸開業に関しては「北陸の方々の希望につながるように、また、観光風評被害対策として新幹線が大きな力になることを祈念している」、厳しい経営環境に置かれているローカル鉄道問題については「鉄道事業者、沿線自治体の話し合いが進むように国としても積極的に関与していきたい」、物流の2024年問題に関しては「鉄道貨物の役割が増している。全国一元的な鉄道貨物輸送サービスの提供に向けて、関係省庁・団体と連携して諸課題解決に取り組んでいきたい」と行政指針を示した。
鉄道事業者を代表して深澤祐二JR東日本社長は「今年はJR発足後に入社した方たちによってこれからのJRを支えていく年となる。各社ではいろいろなプロジェクトを進め、さまざまな形で連携しており、広く社会にその価値を提供していかなければならない。OBの方々からのご指導をいただきながら、これからの鉄道の発展に向けた取り組みを進めていきたい」などと述べた。
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