交通新聞社 電子版

JR東日本など ドローンによる医療物資輸送の実証実験 初のレベル4飛行

2023.12.25
サナホーム屋上に到着したドローン

 JR東日本と日本航空、KDDI、KDDIスマートドローン、ウェザーニューズ、メディセオの6社は14~20日、東京都檜原村内でドローンによる医薬品輸送の実証実験を行った。医薬品をドローンのレベル4飛行(有人地帯における補助者なし目視外飛行)で輸送する取り組みで、ドローンのレベル4飛行による医薬品輸送は日本初という。

 実運用に向けた技術面や制度面、運用面の課題を抽出し、都内でのレベル4飛行によるドローン物流サービスの早期の社会実装を目指す。

 同実証は、東京都の「ドローン物流サービスの社会実装促進に係る実証プロジェクト」に基づくもので、日中帯(11時ごろ~16時ごろ)に1日に最大で3往復飛行した。

 飛行ルートは、同村内の檜原診療所―特別養護老人ホーム桧原サナホーム間(約2・4㌔)で、途中に有人地帯の上空を通過する。ACSL社製の物流用ドローン「PF2―CAT3」の自律飛行で医薬品を輸送した。

 実証最終日となった20日は、飛行の様子が報道陣に公開された。檜原診療所では、処方された薬を想定した医薬品を箱に入れ、ドローンにセットして離陸。約6分で桧原サナホームの屋上に着陸した。ドローンには荷物の自動荷降ろし機能が付いており、自律的に荷物を降ろした後、再びすぐに離陸した。荷物はサナホームの担当者が受け取った。

 KDDIスマートドローンの博野雅文社長は「地域の物流モデルを維持していくことがかなり難しくなってくる中で、より良い医療サービスを実現していきたい」、日航の村越仁エアモビリティ創造部長は「リスクを評価してマネジメントし、組織的に体系立てることなどは航空機の運行管理に似ている。日常生活により近い場所でドローンの運行実績を積むことで、地域の方に受け入れていただくことが大事」と述べた。

検索キーワード:JR東日本

3,626件見つかりました。

3601〜3620件を表示

<

>