JR東日本 駅を起点とした「スマート健康ステーション」 12月から新たに4カ所順次開業
ネットワーク拡大で病診連携強化
JR東日本は7日、駅を起点とした「スマート健康ステーション」を、新たに阿佐ケ谷、東京、上野、仙台駅の4カ所で12月1日から順次開業すると発表した。オンライン診療のネットワーク拡大に合わせて、JR東京総合病院(東京都渋谷区)と開設クリニックとの病診連携を強化し、患者にとって身近な駅構内で病院と同水準の診療を受けることができるようにする。診療だけでなく、定期健康診断などの予防サービスや、駅ロッカーでの薬の受け取りなど、患者がワンストップでヘルスケアサービスを受けられる取り組みを推進する。
同社の「Beyond Stations構想」の取り組みの一環。予防から診療、診療後までのトータルヘルスケアサービスの提供を通じて、居住場所や時間にとらわれない「心豊かなくらし」の実現を目指している。
同社は昨年4月、中央線西国分寺駅の上りホーム上に、対面(リアル)でも非対面(オンライン)でも診療を受けられるハイブリッドクリニック「あおいクリニック―駅ホーム西国分寺―」を開業。現在では1日平均50~100人程度が診療サービスを受診している。
今回新たに開設するのは、阿佐ケ谷駅のエキナカ商業施設「ビーンズ阿佐ケ谷」(改札外)に「あおい内科―エキナカ・ビーンズ阿佐ケ谷―」(12月1日、医療法人社団創青会)、東京駅八重洲地下中央口改札外の「グランスタ八重洲」内に「Tokyo Station International Clinic」(12月1日、医療法人社団クリノヴェイション)、JR東日本クロスステーションデベロップメントカンパニー運営の「エキュート上野」内(改札内)に「東京ビジネスクリニック エキュート上野」(来年1月6日、同)、仙台駅2階在来線改札内に「仙台ステーションクリニック(仮称)」(来年夏ごろ、医療法人めざきクリニック)。
阿佐ケ谷駅は、西国分寺駅のクリニックとシステムを連携し、患者の健康情報を法令に沿った形で共有するなど、中央線沿線での診診連携(診療所と診療所の連携)を構築。患者一人一人に寄り添った診療を提供する。
東京駅では、受け付け時の多言語対応や会計金額の事前提示、海外の保険会社も含め旅行保険と幅広く連携し、払い戻し手続きを行うことなく保険適応となる診療サービスを提供。訪日客が利用しやすい体制とする。
上野駅では、診療所、調剤薬局、ドラッグストアを併設するほか、「予約・預入・受取・発送」の〝1台4役〟をこなす多機能ロッカー「マルチエキューブ」での薬受け取りサービスの実証も展開する。
仙台駅では「オンライン診療ブース」も導入し、対面での診療科目以外の診療科目も受診できる。
今後は、ブース単独型のオンライン診療を含め、都市と地方それぞれで診療拠点の拡大に取り組む。
また、24年度末にまちびらきを迎える「TAKANAWA GATEWAY CITY」で「東京大学 GATEWAY Campus」と連携。東大の先端的な知から創造する睡眠、食、運動機能向上などのサービスを提供するとともに、Suicaとの連携によるウェルビーイングで最適なくらしを提供していく。
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