TOUCH TO GO 無人決済店舗システム「TTG―SENSE SHELF」開発
商品棚1本から展開可能
JR東日本スタートアップ、サインポスト(東京都中央区)などが共同出資して設立した「TOUCH TO GO」(東京都港区、TTG)は、商品棚1本から展開可能な無人決済店舗システム「TTG―SENSE SHELF」を開発した。同社の無人決済店舗システム「TTG―SENSE」「TTG―SENSE MICRO」の機能面をより向上させたもので、小売りとマーケティングが融合した次世代の駅の表現を目指す。あす6日まで、JR東日本品川駅改札内のイベントスペースでテスト検証を実施中。
今回開発した新システムは、利用者の導線や、棚から商品を手に取って戻した人をAI(人工知能)で解析可能な「AI分析基盤」を装備。AIカメラとセンサーを活用して、万引き防止、安心安全でクイックな購入体験を提供する。
自動販売機では展開しにくい雑貨や化粧品、アパレル、箱菓子など、さまざまな形状の商材に対応。誰でも利用できるフリー入店設計と、充実したリアル決済で売り上げの最大化を狙う。決済方法はキャッシュレスのほか、現金も可能。
大きさは、幅90㌢×奥行き60㌢×高さ250㌢を1ユニットとし、最小2ユニットから展開できる。駅や空港、商業施設のデッドスペースなどへ安心・安全な出店を実現し、出店の可能性や広告的価値向上を図っていく。
新システムは今年3月から提供開始予定。販売価格は約300万円で、2024年度の販売目標は100セット。
品川駅では1日から、新システムのテスト検証を行っており、協業パートナーのカルビー(菓子)、グレープストーン(同)、タビオ(靴下)の各商品を展開。AIカメラとセンサーで人の動きや手に取った商品を検知し、利用者はレジで商品をスキャンすることなく、取得した商品が自動でレジに表示され、スムーズに決済を行っていた。検証時間は7~21時(6日は20時まで)。
TTGは2019年7月に設立。自由なレイアウトで展開可能な「TTG―SENSE」や、やぐら式で簡易設置可能な「TTG―SENSE MICRO」などの省人化システムの開発を手掛けている。ANAグループの「ANA FESTA」(ANAフェスタ)や東急ストアとの協業を進め、無人決済店舗システムの導入数は100店舗を超えている。
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