JRグループ旅客6社 26年4~6月「福島DC」開催へ
観光需要さらに喚起し誘客促進
JR東日本と福島県は19日、JRグループ旅客6社と地元が協働して実施する大型観光キャンペーン「デスティネーションキャンペーン」(DC)を2026年4月1日~6月30日に同県で開催することが決定したと発表した。同県単独でのDC開催は、15年4~6月以来11年ぶり、5回目となる。同県の観光需要をさらに喚起し、誘客促進を図る。
DCは、JR旅客6社が自治体や地元観光事業者、旅行会社などと一体となって、開催地の魅力的な観光資源などを紹介。JRグループの宣伝媒体を活用した集中的な観光宣伝を全国で実施する国内最大規模の観光キャンペーン。スタートしたのは国鉄時代の1978年11月。近年は基本的に四半期ごとに対象地域を決めて実施している。
同県でのDCはこれまで、1995年7~9月に「うつくしま、ふくしま。」、98年1~3月に「ほんとの空がある うつくしま、ふくしま。」、2001年4~6月に「ほんとの空がある うつくしま、ふくしま。」、15年4~6月に「福が満開、福のしま。」が開催されている。
専用コピー新たに公募
JR東日本と同県では今後、県内の機運醸成を図るため、DC専用のキャッチコピーを新たに公募により選定する。募集開始は6月ごろを予定している。
募集条件は、▽「震災15年のシンカ(進化、深化、新化)」を感じるもの▽DC開催に向けて県内の期待感を盛り上げるもの▽分かりやすくシンプルで短文なもの(20文字以内)▽特定の地域のみに限定されないもの――の4点。
この日は福島市内で共同記者会見が行われ、内堀雅雄県知事、JR東日本の三林宏幸執行役員・東北本部長・同本部鉄道事業部長、小川一路執行役員・水戸支社長・同支社鉄道事業部長が出席。内堀知事に対してDC決定通知書の交付を行った。
通知書を受け取った内堀知事は「令和8年は福島県が誕生して150年、東日本大震災、原発事故から15年という本県にとって大切な年だ。この節目の年に、DCを通じて福島の今を国内外に広く発信できることは、非常に意義があると考えている」とあいさつ。
三林本部長は「今回のDCにおいても、水産業の地域ブランド『常磐もの』など、福島の新たな魅力や復興の進捗(しんちょく)状況を伝え、進化を遂げる福島を『見て、感じて、味わって』いただくことで、観光を通じて地域のさらなる活性化につながると確信している」と抱負を語った。
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