JR東日本など 鉄道古物販売に向けた需要調査の実証実験開始
JR東日本とJR東日本商事、KDDI(東京都千代田区)の3社は14日、デジタル空間に横須賀・総武快速線のE217系車両の内部を再現し、座席やつり革などの鉄道古物販売に向けた需要調査の実証実験を同日から開始したと発表した。JR東日本が主催するオープンイノベーションのプラットフォーム「WaaS共創コンソーシアム」の取り組みの一環。22日まで。
実証実験では、E235系に順次置き換えを進めているE217系をスキャンし、3Dモデル化。車両内部をデジタル空間上に再現した。KDDIの実店舗の空間を再現したバーチャル店舗「αU place」(アルファユープレイス)で使用されている技術により、鉄道車両の迅速なモデル構築とデジタル空間の公開を実現した。
利用者は、スマートフォンやパソコンなどから通販ウェブサイト「JRE MALL」、デジタル空間の順にアクセスし、車両の内部を自由に移動しながら関心のある部品を指定できる。
デジタル空間では、利用者がコメントを書き込める機能を実装。他者とのコメント共有や、より細かいニーズをコメントできるほか、他のコメントを参考に部品を指定することもできる。
これらの機能により、鉄道古物の需要をより詳細に調査でき、これまでなかった新しい部品を購入できる機会の提供を目指す。今後、デジタル空間における鉄道古物販売が実現した際には、JR東日本商事が現在展開している鉄道古物販売の通信販売の仕組みを活用していく。
3社は「本実証において、デジタル技術による鉄道古物販売などの有用性やサービス内容について検証し、デジタル空間上での鉄道古物の事前予約販売機能なども検討する」としている。
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