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鉄道博物館 ドイツ・DB博物館と姉妹館提携

2024.07.17
調印式に出席した大場館長(前列右から3人目)とゲッツェ館長(同4人目)ら=鉄道博物館提供=

 さいたま市の鉄道博物館とドイツ・ニュルンベルク市のDB博物館は11日、両館の交流活動を強化する目的で、DB博物館第一車両ホールで姉妹館提携の調印を行った。鉄博と海外博物館の姉妹館提携は、2012年12月の英国国立鉄道博物館、14年9月の米国ボルティモア&オハイオ鉄道博物館、16年4月の米国カリフォルニア州立鉄道博物館に次いで4館目。これまでの文書・収蔵品の貸し借りなどに加え、共同企画展の開催やさらなる知識の共有を図っていく予定。

 DB博物館(DB Museum)は、1882年に設立された現在世界最古の鉄道博物館。ドイツ鉄道(DB)の社会貢献の一環として、ドイツ鉄道財団が運営し、約1万5000点の展示資料や、多数の歴史的な車両が展示されている。

 2010年にドイツ鉄道175周年を記念したDB博物館の「Planet Railway」展に、鉄道博物館が物品、文書、映像素材を提供。鉄道博物館の主導で、世界の鉄道博物館が集まる「国際鉄道博物館会議(Railconf)」を設立すると、第1回会議は13年に東京と大宮で、15年に第2回会議がニュルンベルクで開催された。両館は姉妹館提携を行うことを19年に合意したが、 新型コロナウイルス感染症の拡大のため延期となっていた。

 調印式には、ドイツ鉄道財団のランゲ・マネージング・ディレクター、DB博物館のゲッツェ館長、日本側は在ミュンヘン日本国総領事館の別所健一総領事、JR東日本パリ事務所の黒田英朗所長、東日本鉄道文化財団の田浦 ■( ■(部首の「クサカンムリ」) に方) 孝理事長、鉄道博物館の大場喜幸館長ら約40人が出席。

 ゲッツェ館長は「大きさや来館者数が世界最大規模の鉄道博物館との提携は大変光栄。鉄道博物館が鉄道を現代的手法で多彩に展示していることに刺激を受けている。鉄道博物館は鉄道の技術的発展をより重点的に展示しているが、当館では文化や社会の変遷に重点を置いている」とあいさつ。

 大場館長は「鉄道博物館は今年で開館17年だが、東京駅にあった初代鉄道博物館から数えると100年以上が経過し、収蔵品は67万点以上、収蔵車両は42両に上る。姉妹館提携を契機にさらに交流を密にして、さまざまなイベント企画を実施していきたい」とあいさつした。

 その後、両館長が姉妹館提携文書へ署名。記念品として、DB博物館からICE車両、鉄道博物館からE5系新幹線車両模型の交換が行われた。鉄道博物館でも25年に姉妹館提携に関する式典の開催を計画している。

 また、今回の調印式の約1週間後に、「さいたま市とニュルンベルク市の経済連携のための覚書」(19年11月15日締結)の更新締結が、ニュルンベルク市で両市長により調印される予定。

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