JR東日本 新宿駅南口でラウンドアバウト実証実験の第2弾
17日間に期間延長
JR東日本はあす15日から12月1日まで、新宿駅南口13番・14番線階段付近のコンコースで、朝通勤時間帯の鉄道利用者の安全でスムーズな通行を目指した「ラウンドアバウト実証実験」を行う。今年7月に続く第2弾。同社が連携する西成活裕東京大学大学院工学系研究科教授との共同実施。群衆マネジメント学を活用した混雑リスクの低減に向けた検証を行う。
ラウンドアバウト(環状交差点)は、中心となる箇所の周囲を一方向に周回する交差点。7月の実験では、13番・14番線から各方面へ乗り換える利用者と、小田急線乗換口からの利用者が交錯しないよう、エレベーターを中心に反時計回りの一方通行(ラウンドアバウト)として行った。
実験の結果、駅社員の誘導でラウンドアバウト歩行が実現した際は、混雑度(歩行者の方向転換の頻度)と密度(単位時間当たりの人数)が減少する傾向がみられた。一方、ポスターやサイネージが歩行者に認識されにくく、ラウンドアバウト歩行が実現した時間が短かったほか、実験期間が3日間だったため、終了後にラウンドアバウト歩行が定着しなかった。
今回は、実験期間を17日間取り、各日7~10時に検証を行う。前回同様の内容に加え、床に矢印シートを貼って誘導。エレベーター壁面にデジタルサイネージを設置し、閑散時は「空」の文字と反時計回りにゆっくりと回転する矢印など、混雑時は「混雑」の文字と高速で回転する矢印などのコンテンツを表示し、認識度の向上を図る。
混雑状況把握と効果検証のため、カメラと、広範囲の人流を計測できる「LiDARセンサー」を設置して分析を行う。カメラ画像はカウント後に保存せず破棄、LiDARセンサーはカメラを用いないため、プライバシーを侵害することなくデータを収集できる。
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