京王 京王線に新型通勤車両「2000系」 26年初導入
京王電鉄は10日、京王線に新型通勤車両「2000系」を導入すると発表した。「もっと、安全に、そして安心して、これからもずっと、のっていただける車両を。全ての世代に、やさしく、そして、ワクワクしてもらえる車両を」をコンセプトに掲げ、2026年初めに1編成(10両)の営業運転を開始。27年3月までに4編成計40両を導入する。
利用者や社員の声から得られたニーズをAI(人工知能)なども用いて分析し、コンセプトにマッチする外観デザインと内装を採用した。JR東日本グループの総合車両製作所(J―TREC)が製造する。
外観は、車両前面、側面ともに円をモチーフにしたラウンド形とすることで、多くの人がやさしさを感じて安心できる車両を表現。内装も同様にラウンド形をモチーフとして、心を落ち着かせるナチュラルな空間を演出する。
子育て世代やシニア世代など、幅広い乗客が安全・快適に利用できるように、同社初となる「大型フリースペース」(仮称)を、乗降時にエレベーターに近い5号車に設ける。座席をなくすことで、ベビーカーや車いすでの利用がしやすくなる。子ども向けに大型窓を設置する。
従来車両より環境性能をさらに高めるため、フルSiC素子を用いた新型VVVFインバーター制御装置を導入。7000系と比べて約20%省エネ性能が向上し、消費電力のさらなる削減や車両の軽量化につなげる。
このほか、空気清浄機を各車両に2台搭載して車内環境の向上を図るほか、リアルタイム伝送機能を持つ車内防犯カメラを各車両に4台設置。安全かつ安心して利用できる車両を目指す。
6月1日から、同社公式ユーチューブチャンネルで、同車両の開発プロジェクトに込められた思いや、構想過程の裏側にフォーカスした動画の配信を予定している。
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