鉄道・運輸機構 北海道新幹線4新駅 デザイン素案を地元に提示
鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、北海道新幹線(新函館北斗―札幌間)建設事業で整備する四つの新駅、新八雲(仮称)、長万部、倶知安、新小樽(仮称)について、各駅舎の外観デザイン素案の提案書を沿線の各自治体に提示した。17、20日の2日間に分けて、長谷川正明同機構北海道新幹線建設局長が八雲町、倶知安町、長万部町、小樽市の各首長らを訪ねて、それぞれ3案ずつ提示した。地元は来年6月までに推薦案1案を回答する。
同機構では、昨年2月から7月にかけて各自治体から受領したデザインコンセプト要望書を基にデザイン案を検討。発注先の建築設計事務所各社と連携して進めてきた。
新八雲駅の要望デザインコンセプトは「牧場の中にある駅~二つの海をもつ八雲の大地にたつ、牧歌的風景に調和したシンプルな駅~」。提示した3案は、A案「牧歌的原風景を未来へと継承する新たな調和の駅」、B案「雄大な大地と木立の美しさを感じる駅」、C案「八雲の悠久な営み、情景を映し出す駅」。JR九州コンサルタンツと連携した。
長万部駅の要望デザインコンセプトは「湯けむり香る噴火湾、人と時代の交差点」。提示した3案は、A案「人と時代が交差する 次世代に繋がる駅」、B案「湯けむり香る 柔らかな揺らめきの駅」、C案「大自然感じる 北の煌めきの駅」。連携先は安井建築設計事務所(大阪市)。
倶知安駅の要望デザインコンセプトは「羊蹄の四季の恵み~ふるさとと世界が出会う駅~」。提示した3案は、A案「倶知安の四季とつながる舞台の駅」、B案「羊蹄の風景が彩る壮麗な佇まいの駅」、C案「ふるさとの雄大な山々に呼応する稜線の駅」。連携先はJR九州コンサルタンツ。
新小樽駅の要望デザインコンセプトは「浪漫が薫る 温もりと心地よさを感じる駅~まちの記憶を未来へ~」。提案した3案は、A案「歴史の継承~小樽の歴史と懐かしさを後世に受け継ぐ品格のある駅~」、B案「新旧の融合~小樽のまちの記憶を継承し、未来へ繋ぐ端整なたたずまいの駅~」、C案「自然と温もり~自然に溶け込み、小樽のまちに明かりを灯す洗練された温もりの駅~」。JR東日本建築設計と連携した。
新小樽駅のデザイン素案については、20日に小樽市役所で手交式が行われ、長谷川局長が「いずれの案も素晴らしいデザインになっていると自負している。推薦案を基に、地元の皆さまの期待に応え、将来にわたって愛される、親しまれる駅の詳細設計を進めていきたい」とあいさつ。迫俊哉市長に提案書を提出した。
迫市長は「いずれも小樽の特徴に配慮いただいたデザインで、選びがいがある。市民投票も行った上で検討を進めたい」と語った。
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