JR東日本 「E8系」の営業運転を開始 山形駅などで出発式
JR東日本は16日、山形新幹線新型車両「E8系」の営業運転を開始した。同新幹線「つばさ」への新型車両投入は、E3系以来25年ぶり。宇都宮─郡山間では最高時速300㌔を実現。空力解析により最適化されたアローライン形状を採用し、トンネル突入時の微気圧波の騒音を低減。全車両にフルアクティブサスペンションを導入し、乗り心地も向上している。
E8系は、「豊かな風土と心を編む列車」をデザインコンセプトに、地域に根差した同新幹線の伝統やイメージを継承。車体上部は紫色ベースの「おしどりパープル」、車体色は白基調の「蔵王ビアンコ」、帯は「紅花イエロー」を採用した。
車内は、車いすスペースを増設したほか、スーツケース対応の大型荷物スペースを全車両に完備。各座席のひじ掛け下には電源コンセントを設置し、背面テーブルも大型化した。乗る人に寄り添った移動空間を提供し、多様な旅行ニーズに応えている。
この日は、山形駅新幹線ホームで出発式が行われ、三林宏幸執行役員・東北本部長・同本部鉄道事業部長、佐々木高敏同本部山形統括センター所長・山形駅長、伊藤浩也新幹線統括本部山形新幹線車両センター所長、来賓の吉村美栄子山形県知事、大泉定幸やまがた観光キャンペーン推進協議会副会長らが出席。
三林本部長は「E8系が新しい魅力を持つ山形新幹線の新型車両として、地域の皆さま、多くのお客さまに愛される存在となることを願っている。安全・安定輸送をベースに、サービス品質の向上にも引き続き尽力していく」とあいさつ。
吉村知事は「E8系デビューは県民が待ちに待っており、私も心待ちにしていた。最高時速が300㌔に引き上げられることで、東京への所要時間が最大4分短縮されることは画期的だと思う」と述べた。
続いてテープカットが行われた後、佐々木駅長と吉村知事が出発合図を行い、東京行きの「つばさ124号」を送り出した。
この日は、新庄駅でも同駅発のE8系初列車「つばさ122号」の出発式が開催されたほか、東京駅などでは駅社員らが横断幕を持ってお見送り・お出迎えなどを行った。
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