JR東日本・JR西日本 「CEATEC2023」に出展 20日まで幕張メッセで開催中
JR東日本とJR西日本は、17日に千葉市美浜区の幕張メッセで開幕した国内最大級のIT(情報技術)見本市「CEATEC2023」(電子情報技術産業協会主催)にブースを出展している。開催期間はあす20日まで。
今回初出展となるJR東日本は、鉄道運行と気象・防災に関する膨大な社内外データをリアルタイムで地図上に表示するデジタルツインプラットフォーム「JEMAPS」(JR East Mashup Probe System、通称・ジェイイーマップス)や、115系電車のデジタルデータ(3Dモデル)のVR(仮想現実)体験、秋葉原の駅と街を再現したバーチャル空間「Virtual AKIBA World」など5種類のコンテンツを披露。中でも、JEMAPSはリアルタイムのデモンストレーション映像がディスプレーに刻々と投影され、来場者の目を引いていた。
昨年に続いて2回目の出展となるJR西日本は、展示内容を大幅に拡充。ブース面積を約3倍に広げるとともに、9種類のコンテンツを紹介。「Toward the Future(未来に向かって)」をコンセプトに、同社グループの共通IDである「WESTER」を活用して提供予定の「新たな決済手段」を通じてつくり上げたい世界をはじめ、鉄道事業から得られるデータの分析から開発したAI(人工知能)・データ分析ソリューションなどを、実際の機器も用いて展示し、来場者にPRしている。
同展示会では4年ぶりとなる会場開催のコンファレンスも実施された。初日は15時から「デジタル田園都市国家構想~官民連携によるデジタルを活用した地方創生~」と題して、「デジタル田園都市国家構想」の推進に向けたパネルディスカッションが行われ、冨田哲郎JR東日本会長、山本一太群馬県知事、鷲頭美央福井県副知事らが登壇。
山本知事は、JR東日本がMaaS(マース)プラットフォームを提供し、群馬県が展開する生活型MaaS「GunMaaS」(グンマース)の取り組みを紹介。取り組みを実施するに至った県内の課題や事業概要などについて説明した。
これを受けて冨田会長は「自治体の皆さんと一緒になって推進するマースであり、非常に先進的な事例だ。地元の県、市町村の理解をいただきながら進めている。今後こうした考え方がさらに広がることが、日本の地方活性化の非常に大きなポイントになると考えている」などと述べた。
電子情報技術産業協会によると、会期中に10万人の来場者数を見込んでいる。
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