JR東日本 鉄道車両整備職種 初の外国人技能実習生
多様な人材活躍へ環境整備
JR東日本は6日、アジアを中心とした国際的な鉄道に関わる人材を育成するプログラム「JR東日本 Technical Intern Training」の対象領域を拡大し、4月1日から鉄道車両整備職種(走行装置検修・解ぎ装作業)でタイからの技能実習生の受け入れを開始すると発表した。同職種での受け入れは初めて。今後もさまざまな国からの受け入れや、実習分野・実施箇所の拡大を進め、アジアの経済発展に人材育成の面から貢献するとともに、多様な人材が活躍できる環境を整えていく。
同日から、タイ国鉄(SRT)の子会社でバンコクの都市鉄道・レッドラインを運営している「SRT Electrified Train Company」(SRTET)所属の2人、現地送り出し機関での一般公募を経た4人の計6人(うち女性1人)を受け入れる。
今月末に来日し、外部機関で事前研修を受けた後、4月1日にJR東日本へ入社予定。団体監理型の技能実習制度を活用し3年間、同社首都圏本部大宮総合車両センターに所属する。台車・輪軸などの走行装置のメンテナンス業務のOJTを通して、分解・検査・修繕・組立の技能習得を目指す。
鉄道車両整備職種は2022年4月に、技能実習移行対象職種に追加された。政府は、外国人材の在留資格である特定技能に鉄道分野を追加することを検討している。同社では、鉄道分野が追加された際には、同プログラムを特定技能に先行する初期トレーニングと位置付け、より長期の人材育成プランを構築していく考え。
同プログラムは19年から実施。冷凍空気調和機器施工職種と鉄道施設保守整備職種を対象に、これまでにベトナムから計22人の実習生を受け入れている。
また、東日本鉄道文化財団では1993年度から、アジア各国の鉄道の若手幹部候補生向けに「JR East フェローシップ研修」を実施。鉄道を通じて海外の人材を育成し、国境を越えた深い友好関係を築く取り組みを進めており、これまでに233人が修了している。
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