JR東日本スタートアップなど 蓄光ユニットで衝突事故抑止 鉄道橋で実証実験
JR東日本スタートアップと、コンテンツ開発企業のhumorous(ユーモラス、東京都目黒区)は今月上旬から、宮城県石巻市内のJR東日本の鉄道橋で「高輝度蓄光ユニット」を活用した空間演出により、ドライバーの視認性を高め、鉄道橋への衝突事故の抑止を目指す実証実験を実施している。10月下旬までの予定。
鉄道橋の下を走る道路では、橋桁の高さ制限などを告知しているものの、ドライバーがその存在を認識せずに通過を試み、防護工や橋桁本体に衝突する事故が発生している。また、事故が発生した場合は、列車の運休や遅延など重大な輸送障害の発生につながるほか、JR社員が現地に点検作業に赴くことになり、労力を要している。
実証実験はこうした課題を踏まえて、高輝度蓄光ユニットを活用し、夜間や視界が悪い状況でも、鉄道橋や防護工など周辺構造物の視認を容易にすることを目指している。
具体的には、高輝度蓄光ユニットと反射材素材とのハイブリッド施工により、昼間と夜間、ヘッドライト点灯時の全てにおいて、狭まる道、迫る空頭を視覚的に演出。無理な通過を抑止するようドライバーへの注意喚起を行い、衝突事故防止や減速、安全運転を促す。施工はユニットを張るだけで完了し、電気工事は不要となっている。
検証項目は、通行車両の進入・通過速度や通過ルートの変化、既存の照明インフラなどを含めた対策におけるコスト対比などを予定。
両社では、今回の対策について、他地域の鉄道橋や異なる交通インフラでも展開できる可能性があり、実用化された場合には広く安全対策の向上に貢献できるとみている。
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