JR東日本 生成AIを活用 訪日外国人向け旅行計画支援サービス「JR East Travel Concierge」実証実験
JR東日本は29日、生成AI(人工知能)を活用して開発した訪日外国人向け旅行計画支援サービス「JR East Travel Concierge」の実証実験をスタートした。チャット形式の対話や、「スポット提案」「情報提供」「旅程生成」の3機能から、旅行者のニーズにマッチした旅先の提案や旅程を生成して提供する無料のウェブサービスで、訪日客へのサービス向上につなげる。10月31日まで。
同サービスは、同社イノベーション戦略本部内の「Digital&Dataイノベーションセンター」(通称・DICe=ダイス)が、生成AIモデル「Gemini」を含むGoogleとGoogle Cloudの技術を活用し、今年2月からアジャイル開発(素早い開発)手法を用いて開発してきた。
生成AIを活用して、チャット形式の対話から状況や旅行者の意図をくみ取り、ニーズに合った旅先の提案や旅程の生成を行うウェブアプリ。会話を通じてユーザーへ新たな日本の魅力との出合いを創出し、充実した旅行体験をしてもらう。
3機能のうち、「スポット提案」では、生成ATとのチャット形式の会話から、旅行者のイメージに合った魅力的な日本のスポットを提案。提案内容に好みのスポットがなくても、対話を通じてより自分好みの提案にブラッシュアップさせることができる。
「情報提供」は、日本特有のルールや文化などについて、ユーザーが持つ旅への疑問や不安に答える。「旅程生成」では、提案スポットの中から、実際に行ってみたい場所を含む旅行プランの生成が可能。
これらの機能を通して、「旅マエ」では訪日旅行で行ってみたい場所や体験したいことの発見をサポート。「旅ナカ」では、急な予定変更などにも対応することで、日本での滞在時間の体験価値向上を後押しする。
実証実験では、旅マエや旅ナカの訪日客に向け、ウェブサイトや駅構内などで「サービスご案内カード」を配布してユーザーを募集。フィードバック収集やサービス価値の検証を図る。
サービスの利用状況や、サービスが提案するスポット・旅程に対する満足度について、アンケートやログデータを通じて検証。利用者から追加機能などの要望や、生成AIの回答に不正確さや適切でない内容などがあった場合は、アンケートでフィードバックしてもらい、サービスの有効性を検証する。実証実験期間中もさまざまな改善点を収集し、今後のブラッシュアップにつなげていく。
今後は、同サービスが訪日客の旅行時のポータルとしての機能を果たせるよう磨きをかけていく。併せて、JR東日本グループのエリアやサービスとの接点をより増やすため、他のサービスとの連携や情報の拡充についても検討していく。
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