JR東日本・阪急電鉄 技術協力強化で覚書 ワンマン運転などノウハウ共有
新たな時代の鉄道事業創造へ
JR東日本と阪急電鉄は5日、鉄道技術分野での協力を強化し、お互いのノウハウを共有していくことを目的に、7月26日付で覚書を締結したと発表した。新しい技術を導入する際の仕様共通化を目指すことで、スケールメリットを生かした開発コストの低減や設備導入のスピードアップを図る。対象の範囲は、両社の強みとなる部分を含めた幅広い分野。具体的には、ワンマン運転に必要な設備や信号保安装置など両社が持つ技術・ノウハウを活用し、サステナブルな鉄道事業の創造につなげる。
両社では、少子高齢化やライフスタイルの変化など、社会環境が変わっていく中でも安心で快適な輸送サービスを提供していく観点から、鉄道技術分野での協力を強化する。
JR東日本グループでは、安全を経営のトッププライオリティーとして、利用者視点の輸送サービスやSDGs(持続可能な開発目標)を意識した鉄道運営、社員の働き方改革を目指し、最新技術を広く活用することで首都圏の輸送システム変革を推進している。
具体的には、埼京線にATACS(無線式列車制御システム)を導入。ATO(自動列車運転装置)の高性能化により、輸送安定性の向上や利用者の需要に応じた柔軟な運行を目指すとともに、首都圏主要線区においてワンマン運転やドライバレス運転の導入に向けた開発を進めている。
阪急電鉄では、より安全で快適に利用できる鉄道の実現を目指し、全駅へのホーム柵、全車両への車内防犯カメラの設置を進めているほか、安定性の高い信号保安装置の導入に向けた検討や、安全性を向上させた上でのワンマン運転の実施などに取り組んでいる。
両社では、このような状況を背景に、今後も品質の高い輸送サービスをサステナブルに提供できるよう、互いのノウハウの共有を図り、新たな時代の鉄道事業の創造を目指す。
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