JR東日本 JR東京総合病院「e棟」開業
人間ドックセンター、看護学園移転
より質の高い医療サービス提供
JR東日本はきょう8日、病棟などの建て替え工事を進めているJR東京総合病院(東京都渋谷区)のうち、「e棟」を先行開業する。人間ドックセンターとJR東京総合病院高等看護学園がリニューアルして移転。より質の高い医療サービスを提供し、人生100年時代の社会への貢献を図る。新病棟(入院棟)については、「A棟」の名称で2025年春の開業を予定している。
「e棟」の名称は、教育(education)施設である高等看護学園が入ること、また病院の東(east)側に位置することなどから命名した。地上7階・地下2階建て、延べ床面積約9800平方㍍。
人間ドックセンターは1、2階に集約し、全ての基本検査を行うことができる。多摩産の木材を使った待合など、落ち着いた空間で快適に受診できる環境を提供。経鼻にも使用できるほど細く、苦痛を軽減できる最新鋭の胃内視鏡6台や、解像力に優れた低線量胸部CT検査を導入するなど、高画質で高精度な検査を実施する。婦人科検査は専用エリアを設け、プライバシーに配慮している。
スペース拡充に伴い、受診枠は従来の1日当たり最大42人から80人へと約2倍に。22年度の約7400人から、24年度は約1万2000~約1万3000人の受診を見込む。
高等看護学園は、全体的に広くなり、図書室やパテオ(学生ホール・調理実習室)など、これまで手狭だった共用スペースを拡充。Suicaによる入退室システムを導入し、セキュリティー向上を図る。
これまでも1学年定員30人の少人数制によるきめ細やかな指導を行い、看護師国家試験合格率は過去5年連続100%を誇るが、移転リニューアルによりさらなる教育体制の充実が図られる。
「A棟」は地上16階・地下2階建て、延べ床面積約3万3500平方㍍。救急外来の移設・拡充や、病室の快適性、セキュリティーを強化し、半個室化してプライバシーを高めた4床室を新設する。
このほか、陰圧室を増やし感染症対策を強化。総合受付、相談窓口などをワンフロアに集約する。現在、躯体(くたい)は立ち上がり、内装工事に入っている。来年1月に引き渡しを受ける予定。
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