第35回「JRスポーツ賞」 団体賞・JR東日本女子柔道部
団体賞
JR東日本女子柔道部
全日本で初優勝 稽古通じ地域交流
昨年の第73回全日本実業柔道団体対抗大会の女子第1部(5人制、5チームでのリーグ戦)で初めて優勝、日本一の称号を手にした。
女子第1部の状況としては、長らく三井住友海上とコマツの2強時代が続いており、その他のチームの優勝はなかった。
JR東日本は2016年に準優勝しているが、17年は4位、18年、19年は3位(20、21年の大会はコロナ禍で中止)。しかし、この間、チームのレベルは着実にアップしており、22年の第72回大会は3チームが2勝1敗で並び、ポイントの差で3位と、頂点をしっかりと射程に入れられる位置にきていた。
昨年の優勝について「本当に狙っていたところでチームづくりを強化し、つかむことができた優勝だった」(福見友子監督)と振り返る。成績としては、3勝(対三井住友、自衛隊体育学校、大会欠場のパーク24〈不戦勝〉)、1引き分け(対コマツ)で大会を制した。
同部の柔道場「竢成館(しせいかん)」(東京都品川区)は多くの大学の柔道部員、他実業団チームの選手も出稽古(げいこ)に訪れる場所となっているが、優勝により同部への注目度が高まったことで、その数も増えているようだ。
一方、同部では社会貢献活動として、他の地域に出向いての柔道教室の開催や、竢成館での海外選手の練習の受け入れなども行っている。
柔道教室は、町道場の小学生、中学校の柔道部員を対象としたもので、技の披露・指導や、乱取り稽古を通して交流を図っている。昨年度は、三重県四日市市、福島県会津若松市で開催した。
海外選手の練習の受け入れは、参加した選手の口コミで知られるようになったこともあり増加。昨年度は延べ20カ国の選手が稽古に汗を流した。
チームとしては、第74回大会(6月8、9日、滋賀県長浜市)を目前に控え、2連覇に向けて士気をさらに高めているところだ。
(秋元 尚浩記者)
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