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JR八王子支社・さとゆめ 「沿線まるごとホテル」のブランド名、第1弾施設の開業時期発表

2023.11.08
㊤ブランドロゴのパネルを手にする内田支社長(左)と嶋田代表取締役㊦②「Satologue Ome」の施設イメージ

 ブランド名は「Satologue」 青梅線鳩ノ巣に第1弾

 JR東日本八王子支社とさとゆめ(東京都千代田区)の共同出資会社「沿線まるごと」は6日、沿線全体をホテルに見立てる地域活性化プロジェクト「沿線まるごとホテル」の中核となる宿泊施設のブランド名を「Satologue(さとローグ)」とし、来年3月に青梅線鳩ノ巣駅近隣エリアにレストランを、2024年度中に客室を開業すると発表した。その後も同線沿線で順次、地域拠点を改修・開業し、沿線が一つのホテルとなる世界観を構築していく。

 沿線まるごとホテルは、JR東日本の駅舎や鉄道施設などを「ホテルのフロント」として活用、沿線集落の古民家(空き家)を「ホテルの客室」に改修、さらに地域住民が「ホテルのキャスト」となって接客・運営を行うもので、新たな滞在型観光やマイクロツーリズムの創出を図る。

 事業化に向け、21年から体験付きの宿泊プランやモビリティーツーリズムの実証実験を行い、良好な成果を得ている。今年9月の「第7回ジャパン・ツーリズム・アワード」では、最高賞となる国土交通大臣賞を受賞した。

 ブランド名は、「Sato(里)」と「logue(語り)」を組み合わせた造語で、「里とつむぐ、物語。」がコンセプト。青梅線沿線に開業予定の宿泊施設の名称は「Satologue Ome」とし、今後は「Satologue+鉄道路線名称」の名称ルールで事業展開していく予定。

 第1弾となる施設は来年3月に、鳩ノ巣駅から徒歩約20分の場所にレストラン棟とサウナ棟を開業する。レストラン棟は築100年以上の古民家を活用し、2階に22席のレストラン、1階に宿泊者専用のラウンジ、たき火の楽しめるテラスを設ける。サウナ棟は古い倉庫を改築して薪(まき)サウナとする。さらに、隣接して客室棟(ツインルーム4室)を新築し、24年度中に開業する。

 その後は、25年に鳩ノ巣エリアに新たな客室棟(1棟貸し、10人程度収容)を、26年までに同線沿線にバーベキュー施設などを含む5~8棟を開業。沿線が一つのホテルとなる世界観を構築していく。

 将来的には同線以外でも検討し、40年までにJR東日本エリア内30地域以上で、地域特性に応じた地域事業創出を目指す。

 同日は同支社で新ブランドの記者発表会が行われ、内田英志同社執行役員・八王子支社長・同支社鉄道事業部長と、嶋田俊平さとゆめ代表取締役CEO・沿線まるごと代表取締役らが出席。

 内田支社長は「これまで実証プランを重ね、地域と歩を進めてきた。地域一体となって盛り上げることで、沿線の活気や鉄道利用者増加といった相乗効果が生まれれば」、嶋田代表取締役は「開業予定の報告をできることをうれしく思う。新しいマイクロツーリズムや滞在型観光のモデルを青梅線から発信したい」と意気込んだ。

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