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JR東日本 東北新幹線架線故障 WTB重錘ロッド破断原因の調査結果発表

2024.02.27

 JR東日本は22日、東北・上越・北陸新幹線上野―大宮間で1月23日に発生した停電と架線故障について、「滑車式自動張力調整装置」(WTB)の重錘(じゅうすい)ロッドが破断した原因の調査結果を発表した。

 調査は鉄道総研に依頼。重錘ロッドの折り返し端部と補助重錘脱落防止金具が接触し、ロッドへ過度な力がかかったことで破断した。同金具は、36枚の重錘の上に重ねて3枚設置した補助重錘を固定する器具。

 同金具、重錘、補助重錘、ロッドとも鉄製のため、さびによる膨張などを考慮し、検査手法などを示した社内マニュアルでは「重錘上面とロッドの隙間測定」を行うよう定めている。破断した箇所は、同金具上面とロッドの隙間を測定すべきところ、作業員が測定範囲の認識を誤り、重錘上面とロッドの隙間を測定していた。

 調査結果を受け、同社は同日までに新幹線全線の補助重錘を使ったWTB365カ所で、補助重錘上面または補助重錘脱落防止金具上面とロッドの狭い方の隙間測定を実施。定められた50㍉以下だった9カ所は、適正な隙間を確保する処置を行った。社内マニュアルについても、測定範囲の誤解が生じないよう表記を改める。

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