交通新聞社 電子版

墨滴 10月20日付

2023.10.20

 入り口横には実物大という、4・5㍍にもなるEF81形81号機の写真パネル。中央には寝台特急「北斗星」の実物のヘッドマークが取り付けられ、機関車の大きさや迫力が伝わってくる▼さいたま市の鉄道博物館は14日から、本館2階のスペシャルギャラリー1で企画展「大機関車展~日本の鉄道を引っぱった勇者たち~」を開催している。同館で機関車をテーマにした企画展は初めてだが、「昨年10月からEF58形61号機電気機関車の常設展示が始まったこともあり、機関車に関心を持つお客さまが多い」と奥原哲志主幹学芸員▼会場では6章に分けて、国鉄の電気機関車やディーゼル機関車を中心にその歴史と活躍を振り返る。線路条件により、日本の鉄道の運転方式が動力集中から動力分散へと変遷したことなど、初めて知ることも多く興味深い▼「SLばんえつ物語」のC57形180号機が昨年、JR東日本大宮総合車両センターで全般検査を受けた映像や、EF58形61号機と共にお召し列車けん引機として製造されながら、1983年に廃車となったEF58形60号機のナンバープレートなど、貴重な資料が並ぶ▼「日本の鉄道開業後、最初の約90年は機関車が主役だった。機関車は日本の鉄道や社会の発展を支えた存在」と奥原さん。京都市の京都鉄道博物館でも現在、関西を中心に貨物鉄道輸送150年の歴史を振り返る企画展が開催中だ。この秋は機関車が熱い。

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