ジェイアールグループ健康保険組合 第64回組合会開催 24年度事業計画と予算議決
加入者の健康増進めざす
ジェイアールグループ健康保険組合(理事長・喜㔟陽一JR東日本副社長・マーケティング本部長)は15日、東京都内の同健保で「第64回組合会」を開催し、2024年度の事業計画と予算を議決した。事業計画のうち、保健事業では24年度から始まる「第3期データヘルス計画」に定める優先度の高い健康課題に取り組むほか、引き続き事業主と一体となったコラボヘルスの推進と、加入者のヘルスリテラシー向上による健康増進を目指す。財政面では、一般保険料率は現行の10・0%を据え置き、介護保険料率は1・54%から1・69%に引き上げる。
組合会には、喜㔟理事長、高橋徹常務理事、各選定議員、互選議員らが出席。冒頭、あいさつに立った喜㔟理事長は「2024年度は、いわゆる団塊の世代が全て後期高齢者となる『2025年問題』を翌年に控える中で、昨年成立した全世代対応型の社会保障制度が本格的に施行される年。医療費の増加に加え、さらなる拠出金の増加も見込まれる。本年度決算の落着見込みは一般勘定が約36億円の黒字だが、健保組合を取り巻く状況は不透明であり、依然として厳しい財政状況であることに変わりはない」と述べた。
事業計画では、効果的な保健事業を実施するための取り組みとして、「第3期データヘルス計画」の推進などを盛り込んだ。同計画では、健診・医療データから新たに抽出した健保全体の健康課題改善に向け、40歳未満被保険者の非肥満率向上などの目標・指標を設定した。
データヘルスレポートについては、健康課題が可視化された分かりやすい内容に刷新。事業主との双方向のデータ連携強化などコラボヘルスの一層の推進に取り組む。ウオーキングイベント「みんなで歩活(あるかつ)」は、1日平均8000歩の達成率向上など、運動習慣の定着やポピュレーションアプローチを通じた健康意識の向上に取り組む。
また、今年12月の健康保険証の新規発行終了に合わせ、国の動向を注視しながら、事業主や加入者にマイナンバーカードの健康保険証利用の促進を働き掛けていく。
24年度の予算は、一般勘定が収入876億円(前年度決算見込み比31億円減)、支出926億円(54億円増)で49億円の赤字。赤字分は別途積立金を取り崩して充当する。介護勘定は収入99億円(12億円増)、支出92億円(21億円増)で7億円の黒字となる。
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