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JR東日本 深澤新会長 喜㔟新社長が訓示「成長のエンジン」創出を

2024.04.02
幹部社員に訓示する喜勢新社長

 「四方良し」の企業グループに

 JR東日本の深澤祐二新会長と喜㔟陽一新社長は年度初めの1日、本社会議室で役員、幹部社員ら約200人を前に就任後初の訓示を行い、オンラインでも社内やグループ会社に配信した。喜㔟新社長は、JR東日本グループのさらなる成長と発展に向けて、新しい成長戦略を描き、変革の「主役」である社員と一緒になって果断に推進する決意を示した。

 初めに深澤会長が登壇。6年間の社長在任期間を振り返り、「自然災害やコロナ禍を乗り越えるに当たり、一番励まされたのは、グループの皆さんの困難に立ち向かい頑張っている姿と明るい笑顔。『ピンチをチャンスに』を実践してもらえた」と謝意を述べた。

 また、会長になるに当たっての要請や力を入れていくこととして、▽「安全がトッププライオリティー」であることを常に意識して行動▽「ヒト起点」への転換▽「主役は皆さん一人一人」――の3点を強調。「JR東日本グループが社会になくてはならない存在であり続けるために、引き続き汗を流していきたい」と誓った。

 続いて、喜㔟社長が登壇し、まず2024年度がポストコロナの経済が本格始動する年であるとともに、グループ内では国鉄採用世代の大半が60歳の定年を超え、名実ともにJR採用世代が事業を担う時代が到来したと言及。「世の中の大きな変容を、構造改革をさらに加速させる好機と捉え、新たな成長戦略を描き果敢に推進することで新しい時代を切り開き、新しいJR東日本グループを変革の『主役』である皆さんと構築していこう」と強調した。

 その上で「決して変えてはいけないものの第一は『究極の安全』の追求。新しい安全5カ年計画が新年度からスタートする。一方で、鉄道を中心としたモビリティーと生活ソリューションの二軸で経営を支え、サステナブルに成長を続ける強靭(きょうじん)な経営体質の構築に取り組んでいく。さまざまな先進的な技術や知見を積極的に導入することで、鉄道を時代の先端を行く技術サービス事業に成長させていこう」と語った。

 さらに、「生活ソリューションに求められるのはスピードと実行。グループに集まる膨大なデータや情報を駆使したマーケティング戦略により、新たな事業フロンティアを拡大していかなければならない。失敗を恐れず、果断なチャレンジにより、当社グループの『成長のエンジン』を創出していこう」と述べた。

 また、「『変革2027』が目指す価値創造には、社員一人一人の成長がベースにある。一人一人が経営への参画意識を持って活躍できる、新しい経営と社員との関係を創造していく」と明言した。

 最後に、「JR東日本グループはより良い世の中をつくるための事業活動を通じて成長し、創出された利益を還元するとともにグループの成長にも振り分け、こうした成長と創造のサイクルを回していくことでサステナブルに発展する『四方良し』の志の高い企業グループでありたい。限りない未来への飛躍が、グループで働く社員の皆さんの大いなる成長と重ね合わせて前進するよう、きょうを新しいスタートとしていこう」と締めくくった。

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