JR東日本 災害発生時のロボットの在り方について実証実験 高輪ゲートウェイ駅で
JR東日本は9~11日、自律移動型ロボットの実証実験の一環として、山手・京浜東北線高輪ゲートウェイ駅で、災害発生時にロボットが駅利用者の避難の妨げにならないための「災害発生時におけるロボットのあり方」について課題を抽出する実証実験を行う。人とロボットが安全に協働、共生するため課題の解決に向けた取り組みを進め、労働力人口の減少に向けた人とロボットの協働社会の実現につなげる。
実証実験の対象は、沖電気工業(東京都港区)が開発した高度遠隔運用プラットフォーム「REMOWAY」で制御され、同駅構内で稼働している清掃ロボット、サイネージロボット、案内ロボットの3種類。各日とも10、11、13時からの3回で、各回10~15分程度の実施を予定している。
実験では、同駅構内の非営業エリアに簡易な遠隔運用センターと仮想の避難場所を設置する。駅に利用者がいる時間帯で、各ロボットが稼働中に災害情報を受信した場合を想定。REMOWAYが緊急速報を受け、同センターのオペレーターがロボットを通常運用から災害運用に切り替える。これによってロボットは災害発生時の初動態勢をとり、利用者の避難通路などを妨げないように退避・停止する。
続くステップとして、オペレーターが初動から初動完了後に切り替えると、退避したロボットが音声やモニター表示により利用者の避難誘導案内を行う。
実験を通して、通常運用から災害発生時・発生後の運用へ切り替えた場合のロボットの動作や、ロボットが退避する際の課題(阻害要因)、避難誘導案内の有効性などの項目について検証する。
今後は、実証実験の環境を変えて比較検証を行う。また、災害発生時のロボットが稼働している施設環境や、想定災害の内容などについてさまざまなパターンで実験を継続し、人とロボットの協働に向けた課題の解決を進めていく。
通常運用と災害運用間、災害運用のうち初動と初動完了後の間の切り替えについては、将来的な自動化を目指す。
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