JR八王子支社 中央快速線グリーン車 折り返しシミュレーションを報道公開
車内清掃「1分程度」を確認
ブラッシュアップへ連携
JR東日本八王子支社は東京駅で8日未明、2024年度末以降の営業運転開始を予定しているE233系中央快速線用のグリーン車(2階建て、1編成2両連結)の折り返しシミュレーションを報道公開した。折り返し時間が短い東京駅などでの短時間車内整備のため、同グリーン車客室内の清掃を行うJR東日本環境アクセスと協力。実車両を使用して列車到着後から発車までの一連のシミュレーションを実施し、目標としていた2分程度の折り返し時間内に1分程度で車内清掃ができることを確認した。
グリーン車の運行区間は、中央快速線東京―大月間(E233系のみ)と青梅線立川―青梅間(中央快速直通列車のみ)。東京方から4、5両目に組み込み、1編成12両になる。折り返し駅でのスムーズな乗降を図るため、従来の在来線グリーン車で採用している片開きドア(開口幅810㍉)から、両開きドア(1300㍉)に変更。さらに、東京駅での短時間車内整備を可能とするため、在来線では初めて座席を自動的に回転する仕組みを導入した。操作開始から約20秒で、奇数列と偶数列が交互に回転する。
東京駅1番線ホームで行われた折り返しシミュレーションには、JR東日本環境アクセス社員約10人のほか、乗客役の同支社や首都圏本部などの社員約170人など合計約200人が参加。朝ラッシュ時(降車約110人、乗車約60人)、夕ラッシュ時(60人、110人)を想定して、①乗客役の社員が降車②清掃スタッフが乗車③清掃スタッフによる車内確認と清掃④座席回転⑤清掃スタッフ降車⑥乗客役社員の乗車――の流れでシミュレーションを行った。
同日1時10分ごろから始まったシミュレーションでは、乗客役の降車後、4、5号車の1、2階にそれぞれJR東日本環境アクセスの清掃スタッフが1人ずつ入り、目につくごみや汚れがないかを素早く点検し、座席を自動で回転させていた。3時10分ごろに列車が発車するまでの間に、朝夕を1セットとして5セットのシミュレーションを繰り返した。
シミュレーションを見守った田邊大治八王子支社鉄道事業部モビリティ・サービスユニットリーダーは「2分程度の折り返しが目標だったが、おおよそ想定通りできた。乗務員との連携などブラッシュアップを重ねていきたい」、飯濵実JR東日本環境アクセス東京事業所長は「数回のシミュレーションを経て1分程度での清掃が可能となった。全員ができるようにするのが今後の課題だ」と述べた。
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