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JR東海 奈良市に上質ホテル開業へ 奈良県中小企業会館等宿泊事業者選定事業の優先交渉権者に

2024.04.26
新ホテルの㊤外観㊦客室イメージ(JR東海提供)

 JR東海とジェイアール東海不動産、ジェイアール東海ホテルズの3社は24日、奈良県が募集する「奈良県中小企業会館等宿泊事業者選定事業」の優先交渉権者に選定されたと発表した。奈良市にある同事業の計画地に、外資系ホテルグループのハイアットと提携し、世界品質のラグジュアリーホテルを開業する。ホテルの運営はジェイアール東海ホテルズ。同社のJR東海沿線エリア外への進出、ハイアットとの提携はいずれも初めてとなる。

 JR東海はこれまで、現在の「いざいざ奈良」につながる奈良の観光キャンペーンを約30年にわたり展開。主に首都圏に向けて、奈良が持つ奥深い魅力を発信するとともに、奈良地域との関係性を構築してきた。

 新たなホテルは、こうした関係性を背景に、奈良の歴史、文化、産業に触れることができる空間を設置。国内外の富裕層を主なターゲットとするラグジュアリーホテルとし、地域に精通したスタッフがニーズに合わせた県内の旅をコーディネートするような周遊観光の拠点にしていく。

 事業コンセプトに「Being NARA Neighbors!」を掲げ、ホテルを訪れた人が奈良のファンになり、繰り返し訪れて奈良の魅力を国内外に発信する循環をつくり上げることを目指す。

 計画地は、奈良市登大路の奈良県中小企業会館と奈良商工会議所会館の跡地で敷地面積3356平方㍍。春日大社、東大寺、興福寺などの世界遺産を望み、奈良公園の玄関口に当たる。近畿日本鉄道奈良線近鉄奈良駅に近く、観光の拠点として利便性が高い。

 今後は、JR東海グループと奈良県、奈良商工会議所の3者で基本協定を締結した上で、ジェイアール東海不動産が県、商工会議所のそれぞれと売買契約を結び、土地を取得する。

 同社グループでは、コロナ禍を経て収益拡大に向けて新しい発想で事業展開を進めており、沿線や関係の深いエリアで、市中の用地取得を行う不動産開発、ホテル展開に積極的に取り組んでいる。

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