国交省 バスキャッシュレス化で秋以降に実証運行 利用者影響を考慮し10路線程度で
国土交通省は今秋以降に、バス事業者の経営改善・体力強化の一助となる「完全キャッシュレスバス」の実証運行を実施する。利用者への影響が小さい路線など10路線程度を選定し、11月ごろをめどに社会実験として運行を開始。効果や課題を検証する。
現在、バスの現金決済比率は主要事業者(日本バス協会加盟、バス30台以上保有)のアンケートで10%程度、路線によっては1%未満の路線もあるなど、相当程度キャッシュレス化が進んでいる。今回、利用者の理解醸成を図り丁寧に進める観点から、完全キャッシュレスバスの実証運行の進め方を決定した。
対象路線は、一般路線バスのうち①利用者が限定的な路線(空港、大学、企業輸送路線など) ②外国人や観光客の利用が多い観光路線③さまざまな利用者がいる生活路線で、キャッシュレス決済比率が高い路線④自動運転など他の実証運行を同時に行う路線――で、合計10路線程度を選定する。
想定外の事象の発生とその対処、ドライバーの負担軽減状況、利用者の声、乗降者数や売り上げ、定時性への影響、現金などで支払おうとするケースやその割合などを検証する。
8月ごろまでに公募・選定・公表を進め、並行して標準運送約款改正やガイドラインを策定。実証運行について周知する。運行は11月ごろからを予定。来年3月ごろに検証結果を公表、4月以降にさらなる実証運行などを進める。
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