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大阪メトロなど 「空飛ぶクルマ」社会実装へ SkyDriveと業務提携

2024.09.03
記念撮影を行う河井社長(左)と福澤CEO

 大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)と、「空飛ぶクルマ」の開発などを手掛けるSkyDrive(スカイドライブ、愛知県豊田市)は8月26日、空飛ぶクルマの社会実装を目的とした業務提携契約を締結したと発表した。締結日は同9日。併せて、大阪メトロは同23日にスカイドライブに出資した。来年4~10月の大阪・関西万博終了後の大阪エリアにおいて、空飛ぶクルマの事業化の可能性を検討。社会実装に向けた取り組みを加速させる。

 大阪メトロは同万博において、大阪市の「空飛ぶクルマ会場外ポート事業者」に、スカイドライブは「空飛ぶクルマの2地点間での運航事業者」に選定されている。

 大阪メトロは、既存の移動サービスである鉄道、路線バス、オンデマンドバス、タクシーに「空飛ぶクルマ」を加えることで、地下、地上、空が一体となった「あらゆる移動ニーズに応える交通インフラの確立」を目指し、「e METRO」の高度化につなげていく考え。

 今回の連携では、▽ビジネスモデルの策定・精緻化▽オペレーション内容の設定・確定――を検討する。大阪メトロは中央線(仮称)森之宮新駅に発着場の整備を検討中。また、10月1日付で空飛ぶクルマの専属組織を設ける方針で、10人前後を配置する予定。

 同日は大阪市西区の大阪メトロ本社で会見が行われ、河井英明同社社長と福澤知浩スカイドライブCEOが出席。福澤CEOは「大阪における多くの方々の移動や、日常生活の価値が向上することに寄与していきたい。(万博のデモフライトでは)肉眼で多くの方に見ていただいて、数年後に実現するイメージを膨らませてもらい、社会受容性を上げていければ」と述べた。

 河井社長は「先行事例もなく、両社とも相当のリソースやエネルギーを投入して取り組んでいく必要がある。業務提携にとどまるのではなく、スカイドライブに出資することで、同社を財務面からサポートして強固なパートナーシップを築き、取り組みを加速することで、大阪における空飛ぶクルマの社会実装を実現していきたい」と話した。

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