交通新聞社 電子版

JR東日本・京王 「新宿駅西南口地区開発計画」概要を発表

2022.04.15
計画建物の外観イメージ(京王電鉄提供)

 JR東日本と京王電鉄は13日、両社が事業主体となる新宿駅西南口地区開発計画の概要を発表した。国家戦略特別区域会議の下に設置された東京都都市再生分科会において、同計画の都市計画手続きが開始されたことを受けたもの。甲州街道をはさむ南北の街区(約1・9㌶)のうち、南街区に地上37階建てのビル(高さ約225㍍)を2023~28年度にかけて、北街区に地上19階建てのビル(高さ約110㍍)を40年代までにそれぞれ整備。新宿エリア全体の活性化に寄与していく。

 計画地は東京都新宿区西新宿1丁目および渋谷区代々木2丁目各地内で、現在、京王百貨店新宿店やJR新宿ビル、ルミネ新宿LUMINE1などがある場所。18年3月に東京都、新宿区から公表された「新宿の拠点再整備方針」などで、更新期を迎えた駅ビル建て替えを契機に、敷地の整序を行いつつ、駅・駅前広場・駅ビルなどを一体的に再編し、基盤整備・機能更新を官民連携で一体的に推進するとされた「新宿グランドターミナル」のエリア内に位置する。

 北街区隣接地では、小田急電鉄と東京地下鉄(東京メトロ)、東急不動産による「新宿駅西口地区開発計画」(29年度竣工〈しゅんこう〉予定)が進められている。

 計画地南街区には、店舗、事務所、宿泊施設、駐車場などからなる地上37階・地下6階建てのビル(延べ床面積約15万平方㍍)を整備。工事期間は23~28年度を予定する。

 北街区は、南街区竣工後に工事に着手し、竣工は40年代を予定。店舗、宿泊施設、駐車場などの入る地上19階・地下3階建てのビル(延べ床面積約14万1500平方㍍)とする。甲州街道上には南北の街区をつなぐデッキを整備する。

 周辺開発とも連携し、新宿グランドターミナルとまちをつなげる東西南北の重層的な歩行者ネットワークや、地下・地上・デッキ階をつなぐ視認性の高い縦方向の動線、にぎわい施設などと一体となった屋内外の滞留・回遊空間を整備。観光コンテンツの創出や観光情報発信・体験施設整備、タイプの異なる宿泊機能の導入などで観光の拠点をつくるとともに、災害時の防災対応力強化、新たな省エネルギー技術の積極的な導入による環境負荷低減などにも取り組み、新宿エリア全体の活性化に寄与していく。

 今後、東京都の国家戦略特別区域の都市再生プロジェクトとして、内閣総理大臣による区域計画認定に向け、東京都、新宿区、渋谷区の都市計画審議会や国家戦略特別区域会議などの手続きが進められる予定。

検索キーワード:京王電鉄

118件見つかりました。

41〜60件を表示

<

>