交通新聞社 電子版

墨滴 4月23日付

2024.04.23

 これから大きな揺れが到来することを警告するものだから、そもそも快い音ではないと分かっていても、やはり心臓に悪い。17日23時過ぎ、豊後水道を震源として発生した地震で、携帯電話とテレビから緊急地震速報が流れた▼ほどなくして、ユサユサと長く揺れた。居住地の香川県は震度3だったが、あまり地震がない土地ゆえ、久しぶりのことで何もできなかった。震源に近い四国西部では最大震度6弱を記録。幸い、けが人は少なく、大規模な被害もなかった▼JR四国管内の鉄道施設への影響も少なく、予土線と予讃線の一部区間が18日の運転を終日見合わせたものの、19日からは各線区で平常運転が行われている。両線の対象区間では、沿線のバス会社と2020年に締結した契約に基づき、代替輸送が行われた▼18日、いつものように同社広報室社員と会うと、表情に疲れがにじんでいた。聞けば、同社では四国4県で震度5強以上の地震が発生した場合、本社社員は原則として全員緊急出社することになっており、夜通し対応したという。頭が下がる思いがした▼元日の能登半島地震に続く大規模な地震。今後の発生が確実視される南海トラフ地震への影響は小さいとみられているが、東日本大震災や熊本地震では本震の数日前に大きな揺れがあった。気を引き締めておくに越したことはなさそうだ。

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