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銚子電気鉄道 南海から譲渡、22000形(旧2200系)の体験試乗会

2024.03.18
出発合図する(左から)竹本社長、梶谷本部長=南海提供=

 銚子電気鉄道は9日、南海電気鉄道から譲渡された22000形(旧2200系)2両の出発式と報道陣向け体験試乗会を開催した。今月下旬に営業運転を開始する予定で、今後は銚子電鉄の新たなフラッグシップトレインとして活用していく。

 同車両は1969年に南海の22000系として製造。橋本以南の山岳区間を含めた高野線を走った後、ワンマン化改造工事を行い、多奈川線などの支線で運用された。銚子電鉄では、新たな車両の導入を検討する中で「改造すれば当社線で運行可能」として南海に打診し、今回の譲渡が実現した。

 車両は、昨年8月に南海千代田工場から搬出され、千葉県に移送した後、銚子電鉄線区で走行できるように必要な改造工事を実施。車体は淡緑を基調に濃緑のラインを配した塗色で、南海でのデビュー当時を彷彿させるカラーリングを再現した。

 銚子電鉄が新たに車両(中古車)を導入するのは、2016年運行開始した3000形(前・伊予鉄道700系、元・京王帝都電鉄〈現・京王電鉄〉5100系)以来、他社への譲渡を経ずに導入した車両は1994年登場の1000形(前・帝都高速度交通営団2000形)以来となる。

 出発式は仲ノ町駅で開催され、銚子電鉄の竹本勝紀社長、南海の梶谷知志常務執行役員・鉄道事業本部長、千葉県銚子市の越川信一市長、車両改造を担った京王重機整備の寺田雄一郎社長がくす玉を開花して22000形のデビューを祝った。

 その後、体験乗車会が行われ、22000形は関係者や報道陣を乗せて仲ノ町―外川間を一往復した。沿線では、住民が新たに導入された車両に手を振るシーンが多くみられた。

 22000形の運行開始に合わせて、2010年に導入された2000形2両は老朽化が著しく部品の調達や整備が困難なことから今月中旬に引退する予定。

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