交通新聞社 電子版

墨滴 8月14日付

2024.08.14

 8日夕方に発生した宮崎県日向灘を震源とするマグニチュード7・1の地震に伴い、気象庁は次の巨大地震に注意を呼び掛ける「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を初めて発表した。これを受けてJR各社や大手民鉄などでは、太平洋岸の一部路線を中心に速度を落として運転している▼国は、南海トラフ地震で震度6弱以上の揺れや高さ3㍍以上の津波の恐れなどがある29都府県、707市町村を防災対策の推進地域に指定している。沿岸部だけでなく、この中に内陸部も含まれていることを今回初めて知った▼臨時情報は、想定震源域内で大規模地震や地殻変動など異常な現象が観測された場合に、気象庁が発表する。異常な現象は「半割れケース」「一部割れケース」「ゆっくりすべりケース」の3ケースがあるが、いずれも聞きなれない言葉ではある▼今回の発表では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられるとされた。改めて、南海トラフ地震は平時から、いつ起きてもおかしくない状態にあることを再認識させられた▼極端に恐れる必要はないが、後発地震に備えて、家具の固定や避難場所の確認、家族の安否確認手段、非常用持ち出し袋の準備など、日頃からできることはたくさんある。天からの警告と思い、備えを再確認する機会にしたい。

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