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阪急 フィリピン・マニラLRT1号線 運営・保守事業に参画

2024.05.09
南部延伸区間を試験走行する車両(阪急電鉄提供)

 阪急電鉄と住友商事(東京都千代田区)、国際協力機構(JICA)は7日、フィリピンの首都・マニラ首都圏の都市旅客鉄道「Manila Light Rail Transit System Line1」(LRT1号線)の運営・保守事業に協同で取り組むことに合意したと発表した。同線の運営・保守を手掛ける「Light Rail Manila Corporation」(LRMC)の住友商事が間接保有する株式の一部を阪急とJICAに譲渡する。両者が海外の鉄道運営、保守事業への投資を行うのは今回が初。また、大手民鉄初の海外鉄道事業への本格参入となる。

 阪急は、都市交通事業や不動産事業などで培ってきた知見を生かし、LRT1号線のさらなる利便性、安全性の向上に取り組み、マニラ首都圏の交通ネットワークの強化に貢献。将来的には、フィリピン市場において親会社の阪急阪神ホールディングスグループの他事業との連携も模索する。

 LRT1号線はマニラ首都圏のケソン市とパサイ市間の約20㌔を運行。本年内に南部の約7㌔の延伸区間が開業し、五つの新駅も設置される予定。JICAはフィリピン政府に対する円借款や技術協力を通じて、車両調達や車両基地の整備を支援してきた。

 住友商事は2020年にLRT1号線に出資参画。LRMCの安定的な経営に資する取り組みや、スペアパーツ調達支援などを通じ、LRMCの価値向上に取り組んでいる。阪急、JICAとの協働により、さらなる事業価値向上を目指す。

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