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京急・DeNA 「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」の進捗状況

2023.12.01
アリーナシティの断面構成イメージⒸDeNA / Keikyu Corporation(京浜急行電鉄提供)

 最大1万5千人収容に 川崎新アリーナ敷地を拡大

 商業棟にホテル、スパなど

 経済効果は1270億円

 京浜急行電鉄とディー・エヌ・エー(DeNA)は、本線京急川崎駅隣接エリアに新アリーナを含む複合エンターテインメント施設を共同で開発する「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」の進捗(しんちょく)状況を発表した。新アリーナは、プロバスケットボールのBリーグでDeNA傘下のチーム「川崎ブレイブサンダース」がホームアリーナとして使用する予定。2028年10月の開業を目指す。

 今回、隣接する敷地をプロジェクト対象地として新たに追加。これにより、敷地面積は従来予定の約1万1670平方㍍から約1万3640平方㍍へ拡張される。メインアリーナでのイベント興行時の最大想定収容人数は、当初の約1万人から約1万5000人に増え、同クラブの試合開催時の最大収容人数は約1万2000人となる見込み。

 アリーナシティでは、メインアリーナを敷地内の多摩川側に設置し、同駅側に17階建ての商業棟を建設する。商業棟、メインアリーナの正面玄関(プラザ)は3階となり、商業棟4~6階もメインアリーナと接続する形式で、プラザを中心にイベントや試合などの興行時にも利用できるスペースとすることを計画している。

 商業棟1、2階にはサブアリーナ兼ライブホールを設け、バスケ試合開催時の練習場や、最大2000人規模の音楽ライブなど、幅広いイベントを開催できるスペースとする。3~8階には温浴施設やフードホールを設置し、10~17階はホテル、レストランを検討している。

 同施設の設計者は、久米設計(東京都江東区)をはじめとするチームを組成。アリーナのボウルデザイン、アリーナシティ内の施設全体との連携やUXデザインは、国内外のスタジアム・アリーナの開発に携わるオーバーランド・パートナーズが担当し、外装デザインはフランス・パリを拠点に活動しているモロークスノキ建築設計が手掛ける。

 なお、今回のメインアリーナ、商業棟の経済波及効果は年間で約1273億7000万円と算出している。今後、25年の着工を目指し、基本設計、実施設計、各所との連携などを進め、計画の実現に向けてプロジェクトを推進していく。

 京急では「京急川崎駅の乗降人員が格段に増える最大のチャンスだと考えている。駅改良を含めて社内で考えていきたい」としている。

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