ジェイアールグループ健康保険組合 第63回組合会
保険料収入増 3年ぶり黒字に
ジェイアールグループ健康保険組合(理事長・喜㔟陽一JR東日本副社長・マーケティング本部長)の「第63回組合会」が14日、東京都内の同健保で開催され、2022年度の決算と事業報告が承認された。昨年度の一般(医療)勘定は、保険料率の改定と各事業主の賞与が当初の想定以上に回復したことから保険料収入が増加し、3年ぶりの黒字に。介護勘定は、コロナ禍の影響に伴う納付金の減少などにより黒字となった。
組合会には、喜㔟理事長、高橋徹常務理事、各選定議員、互選議員が出席。冒頭のあいさつで喜㔟理事長は「健康保険組合連合会が4月に発表した各健保組合の財政状況によると、23年度予算の経常収支は健保組合全体の約8割が赤字となる見通し。来年4月施行の『全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律』に関して、現役世代の負担軽減、世代間・世代内の負担バランス是正、負担能力に応じた全世代で支える仕組みといった視点で施策が示されている一方、政府の少子化対策の財源として医療保険料などへの上乗せも選択肢の一つとして検討されるなど、現役世代の負担増の懸念材料は引き続き多く残っている。今後の政策のさらなる具体的な検討について、健 保組合の視点からも注視していく必要がある」と述べた。
22年度決算のうち、一般(医療)勘定の収入は892億円、支出は842億円で50億円の黒字となった。支出のうち、高齢者医療制度の納付金は前期高齢者納付金153億円、後期高齢者支援金161億円など合計315億円で支出全体の約37%を占め、高齢者医療制度への過重な負担が財政を圧迫する状態が続いている。この傾向は今後もさらに厳しくなっていくことが予想される。
介護勘定は、収入が83億円、支出が71億円で11億円の黒字だった。
事業報告では、3月に発表された「健康経営優良法人2023」のうち、「大規模法人部門」には初認定されたJR北海道など5事業主、上位法人に贈られる「ホワイト500」にはJR東海とJR西日本が選ばれたほか、「中小規模法人部門」では西日本ジェイアールバスが新たに認定されたことなどが報告された。
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