JR貨物 24年3月期第2四半期決算 運輸収入など減少し微減収
JR貨物は9日、2024年3月期第2四半期連結決算を発表した。昨年7月に開業したマルチテナント型物流施設「東京レールゲートEAST」などの建物貸付が好調だった一方、運輸収入やマンション販売が前年を下回り、福岡の温浴施設が昨年9月で終了したことなどから、売上高は若干減収に。営業損益は前期並みの赤字だったものの、経常損失、四半期純損失は移転協力金の受け取りなどで赤字額が改善した。
鉄道ロジスティクス事業は、売上高807億7000万円(前年同期比1・0%増)で、セグメント損失74億3100万円を計上(3億1800万円改善)。自動車部品、農産品・青果物などは増送となったが、全体的に原材料費の高騰に伴う需要低迷の余波で減送となったことが響き、運輸収入は前年を下回った。一方、「EAST」の開業効果で増収、セグメント損失は改善した。
輸送量は、コンテナ872万4000㌧(1・9%減)、車扱い388万㌧(8・4%増)、合計1260万5000㌧(1・1%増)。コンテナは、半導体不足の解消が進んだ自動車部品や、前年に奥羽線不通の影響を受けた農産品・青果物で取り扱いが増加。化学薬品・化学工業品は原材料費高騰など、紙・パルプは需要低迷などで減少した。車扱いは、行楽需要の回復でガソリンを中心に石油が前年を上回った。
不動産事業は、売上高101億3400万円(11・0%減)、セグメント利益51億9700万円(10・1%減)の減収減益。マンション販売が好調だった前年に比べて取り扱いが少なかった。その他事業は、リース事業でフォークリフトのリースが増えたことなどから売上高23億円(13・7%増)、セグメント利益1億7300万円(46・5%増)だった。
営業費は、原材料費高騰による経費増や減価償却費の増加、マンション販売の売上原価の減少などから、前年並みの922億9200万円(0・1%減)だった。
単体は、売上高728億円(0・4%減)、営業損失30億円(1億円悪化)、経常損失21億円(11億円改善)、四半期純損失13億円(17億円改善)。
通期の業績予想は、当期の業績などを踏まえて8月9日発表の数値を修正している。修正後は、売上高1937億円(修正前比1・9%減、前期比3・2%増)、営業損失3億円(修正前は32億円の黒字、前期は36億4400万円の赤字)、経常利益0億円(36億円の黒字、43億6400万円の赤字)、当期純利益1億円(91・7%減、前期は40億9800万円の赤字)。
【JR貨物(連結)】9日
売上高90,366(△ 0.3)
営業利益△1,926( ―)
経常利益△1,096( ―)
四半期純利益△715( ―)
単位百万円、カッコ内増減%
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