JR九州 24年3月期決算 運輸収入増などで増益
JR九州は9日、2024年3月期連結決算を発表した。鉄道運輸収入の増や小売業、ホテル業の収入増、各利益も増益となり、3期連続の増収、2期連続の増益。業績予想の売上高4170億円、営業利益457億円、経常利益459億円はいずれも上回ったが、当期純利益407億円は肥薩線復旧に関する特別損失35億円を計上したため、予想を下回った。期末配当金は1株当たり93円を予定。次期は引き続き増収増益を見込む。
運輸サービスグループは、売上高1637億8500万円(前期比18・4%増)、セグメント利益103億9600万円(312・1%増)。単体の鉄道運輸収入は1450億9400万円(19・5%増)で、内訳は新幹線575億4200万円(30・7%増)、在来線875億4200万円(13・1%増)。
運輸収入の項目別増減は、新幹線が定期9・4%増、定期外32・1%増、在来線が定期3・5%増、定期外18・1%増。新在計の輸送人員は7・5%増で、うち新幹線が27・9%と大幅に増えた。
不動産・ホテルグループは、売上高1331億5900万円(8・2%増)、セグメント利益248億300万円(12・2%増)。ホテル業は売上高が約1・5倍の252億円、これに伴い利益も約3・8倍の36億円に増加。不動産販売業は保有物件の減で減収となった。
流通・外食グループは、新規出店や菓子製造・販売のフジバンビの子会社化、不採算店舗の閉鎖などで、売上高617億5500万円(12・7%増)、セグメント利益32億600万円(127・3%増)となった。
建設グループは、売上高900億9200万円(1・9%増)、セグメント利益59億7000万円(9・7%増)。ビジネスサービスグループは、売上高779億9900万円(6・1%増)、セグメント利益38億7500万円(11・2%増)。
営業費は、人件費や売上原価の増、燃料費の高騰などにより、3733億700万円(7・0%増)となった。
また、今年4月に肥薩線(八代―人吉間)の復旧について熊本県と合意したことを踏まえ、35億円の特別損失を計上した。内訳は災害損失引当金繰入額25億円、災害による損失10億円。
コロナ禍前の19年3月期連結決算との比較では、売上高4・5%減、営業利益26・3%減、経常利益26・5%減、当期純利益21・9%減。鉄道運輸収入は新在計4・2%減、輸送人員は5・8%減。
次期の業績予想は、連結は売上高4411億円(4・9%増)、営業利益573億円(21・7%増)、経常利益567億円(15・9%増)、当期純利益422億円(9・8%増)。単体は売上高2341億円(0・1%減)、営業利益350億円(17・1%増)、経常利益364億円(2・0%減)、当期純利益293億円(11・0%減)。年間配当金は1株当たり93円を予定。
【JR九州(連結)】9日
売上高420,402( 9.7)
営業利益47,094( 37.2)
経常利益48,936( 37.1)
当期純利益38,445( 23.4)
【JR九州(単体)】9日
売上高234,340( 10.7)
営業利益29,896( 31.0)
経常利益37,159( 36.9)
当期純利益32,920( 29.6)
単位百万円、カッコ内増減%
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