JR北海道 「経営改善委員会」第9回委員会
KPI達成で高い評価
JR北海道はこのほど、外部有識者に経営改善に向けた意見や助言を求める第三者委員会「経営改善委員会」の第9回委員会を本社ビルで開いた。本年度上期の各種KPI(四半期目標)の達成状況や決算のほか、人材確保に向けた取り組み・方針について話し合った。
国土交通省の2018年7月の監督命令に基づく半年ごとの会合。昨年6月の第8回会合に続き非公開で行った。終了後に綿貫泰之社長と委員長を務める片野坂真哉ANAホールディングス会長が議事概要を発表した。
KPIについては、第2四半期目標(7~9月)では全20項目中19項目を達成した。委員からは「JR北海道の社員が一丸となった経営努力の結果」と高く評価する声が多く上がった。2年ぶりに経常損益、四半期純損益が黒字に転換した24年3月期第2四半期決算(4~9月)についても支持され、若年退職を抑制する効果が期待できるとして、社員が会社に自信を持てるような、社員向けの決算説明を提案する助言もあった。
人材確保の取り組みについては、採用状況や若年退職の傾向から「状況は厳しいという認識を持つべき」との声があった。会社側の改善の取り組みを認めつつも、初任給の水準改善、ジョブローテーションの工夫など、さらなる待遇改善の必要性を強調する意見があり、ダイバーシティの推進や、環境問題を意識した経営も若手にアピールできる魅力だとするアドバイスが寄せられた。
綿貫社長は「KPIと決算に関しては評価をいただいたと認識している。一方、人材確保に関しては引き続き改善に努めていくようにというご意見だった。しっかりと受け止めて次の計画に生かしていきたい」と述べた。
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