元旦号 JR東日本 今年の話題
新しい価値の創造へまい進
「つばさ」にE8系導入 速達性を向上
スマート健康ステーション 開設を加速
JR青森駅東口ビル 春以降、段階的に開業
昨年は国内外に未曾有の危機をもたらした新型コロナウイルス感染症が5類に移行するなど、コロナ禍が落ち着きを見せ、観光の復活が本格化。旅客流動のさらなる促進や、〝ヒト起点〟の新しい価値の創造などの取り組みにまい進している。
2024年3月期第2四半期連結決算を振り返ると、全セグメントで増収増益に。全体でも3期連続の増収となり、各利益は大幅な増益となった。
経営環境が急速に変化する時代において、意思決定や業務執行の迅速化とコーポレート・ガバナンスの強化を図るため、昨年6月に監査等委員会設置会社へ移行。取締役会の監督機能の強化などを通じて企業価値向上を目指す。
究極の安全へ新計画が始動
安全の先取りによる「究極の安全」の実現に向けては、昨年11月に策定した新たな安全5カ年計画「グループ安全計画2028」が始動。「築いてきた『安全文化』や安全の『しくみ』『設備』など、安全の基盤を強固にし、『これまでは想定外であったリスク』を本質の理解により想像し、安全を先取る」をコンセプトに掲げ、前計画(グループ安全計画2023)より1000億円積み増した約1兆3000億円を投じて一層の安全を追求していく。
鉄道関連の話題では、山形新幹線「つばさ」に新型車両「E8系」が導入される。新幹線区間での最高時速300㌔を実現し、速達性の向上が見込まれている。「豊かな風土と心を編む列車」をデザインコンセプトに、地域に根差した同新幹線の伝統やイメージを継承し、山形の風土と乗客の心を結び付けるカラーデザインを採り入れている。
先頭長は1999年12月に導入された従来のE3系よりも3㍍長い9㍍。空力解析により最適化されたアローライン形状を採用し、トンネル突入時の微気圧波の騒音軽減、乗り心地の向上につなげている。
デジタル金融サービス開始
生活ソリューション関連では、新たなデジタル金融サービスとして「JRE BANK(ジェイアールイーバンク)」を開始。JRE BANKと各種サービスの連携を推進し、同社グループ共通ポイント「JRE POINT」生活圏を拡大。ネット銀行大手の楽天銀行(東京都港区)が保有する銀行運営システムなどのインフラを活用し、ビューカードが同銀行を所属銀行とする銀行代理業務を行う。同社グループならではの付加価値を提供し、顧客との接点の拡大につなげる。
同社のグループ経営ビジョン「変革2027」に掲げる全ての人の「心豊かな生活」の実現を目指し、駅をヒト・モノ、コトがつながる「暮らしのプラットフォーム」への転換を目指す「Beyond Stations構想」の取り組みの一環で開設を進める駅を起点とした「スマート健康ステーション」の開設も加速。22年に中央線西国分寺駅の上りホーム上に開院した、対面(リアル)でも非対面(オンライン)でも診療を受けられるハイブリッドクリニック「あおいクリニック―駅ホーム西国分寺―」、昨年12月に中央線阿佐ケ谷駅のエキナカ商業施設「ビーンズ阿佐ケ谷」(改札外)に開設した「あおい内科―エキナカ・ビーンズ阿佐ケ谷―」、東京駅八重洲地下中央口改札外の「グランスタ八重洲」内に「Tokyo Station International Clinic」に続けて、JR東日本クロスステーションデベロップメントカンパニー運営の「エキュート上野」内(改札内)に「東京ビジネスクリニック エキュート上野」、仙台駅2階在来線改札内に「仙台ステーションクリニック(仮称)」を順次開業する。拠点拡大に合わせて、JR東京総合病院(東京都渋谷区)と開設クリニックとの病診連携を強化。患者にとって身近な駅構内で病院と同水準の診療を受けることができるようにしている。
イノベーション関係は、鉄道運行と気象・防災に関する膨大な社内外データをリアルタイムで地図上に表示するデジタルツインプラットフォーム「JEMAPS」(JR East Mashup Probe System、通称・ジェイイーマップス)のデータ取得可能な同社管内全線区での使用開始に向けて、3月中をめどに開発を完了し、4月ごろから表示開始を予定。今後は新たに気象情報として雷に関する情報の追加も計画されている。
開発関連では、青森駅東口旧駅舎跡地を活用した新駅ビル「JR青森駅東口ビル」が春以降、段階的に開業。JR東日本青森商業開発が運営する商業施設「&LOVINA(アンドラビナ)」などが春に開業し、夏にはウエルネスをテーマにしたホテルが開業して全体オープンとなる予定。同駅周辺のまちづくりの拠点となり、さらなるにぎわいを地域とともに創出する。
JR東京病院e棟先行開業
病棟などの建て替え工事を進めているJR東京総合病院は、人間ドックセンターとJR東京総合病院高等看護学園がリニューアルした上で移転して入居する「e棟」が4月に先行開業。人間ドックセンターはスペースを拡充し、最新機器による高精度の検査を提供。高等看護学園では開放的で明るい空間と落ち着いた環境の下、さらに充実した教育を行う。
新潟駅高架下に新商業施設
新潟駅の高架化に伴って生まれた高架下空間には新商業施設「CoCoLo新潟」が開業。新潟県内に本社を置く大手菓子メーカーのファクトリーショップなど、新業態や同県初出店のショップが多数軒を連ねる予定だ。
検索キーワード:決算
321件見つかりました。
281〜300件を表示
-
2023.06.19 JR共通(グループ) 会合・催事
ジェイアールグループ健康保険組合 第63回組合会
保険料収入増 3年ぶり黒字に ジェイアールグループ健康保険組合(理事長・喜㔟陽一JR東日本副社長・マーケティング本部長)の「第63回組合会」が14日、東京都内
-
-
2023.06.15 その他業種分類 記録・調査・統計
月間日誌 23年5月
【国土交通省関係】 国土交通省が「鉄道分野におけるカーボンニュートラル加速化検討会」で、最終とりまとめ「鉄道分野のカーボンニュートラルが目指すべき姿」を公表=
-
-
2023.06.12 民鉄・公営・三セク 決算・財務
首都圏新都市鉄道 22年度決算 利用回復傾向で3年ぶり黒字
つくばエクスプレス(TX)を運行する首都圏新都市鉄道の2022年度決算は、輸送人員が一定程度回復し、各損益は3年ぶりに黒字に転換した。
-
2023.06.08 観光・旅行業 会合・催事
東北観光推進機構 第7回通常総会と第22回理事会
東北観光推進機構は5日、仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台で第7回通常総会と第25回理事会を開催した。同機構は2007年6月に設立。
-
2023.06.07 民鉄・公営・三セク 決算・財務
23年3月期決算 近鉄グループホールディングス
国際物流子会社化で増益【近鉄グループホールディングス】 前期の緊急事態宣言発出に伴う外出自粛や店舗休業などの反動、経済活動の正常化が進んだことによる人流増加の
-
-
2023.06.02 航空・空港 決算・財務
23年3月期決算 成田国際空港
3期連続の赤字【成田国際空港】 水際対策の緩和などが寄与して2期連続の増収だったが、各損益は3期連続の赤字となった。次期は4期ぶりの黒字転換を目指す。
-
2023.06.02 運輸関連団体 会合・催事
西日本鉄道OB会 23年度総会 新会長に吉江氏
西日本鉄道OB会の2023年度総会が5月29日、大阪市のホテルグランヴィア大阪で開かれた。 役員、代議員ら約100人が出席。
-
-
-
2023.05.26 運輸関連団体 会合・催事
東海鉄道OB会 23年度の会長表彰式と総会
東海鉄道OB会は23日、名古屋市の名古屋マリオットアソシアホテルで2023年度の会長表彰式と総会を開催した。
-
2023.05.25 小売・流通・物流・通運・自動車 人事異動・組織変更
鉄道貨物協会 「令和5年度定時社員総会」 新理事長に神立氏
鉄道貨物協会は22日、東京都内で「令和5年度定時社員総会」を開催した。