第三セクター鉄道等協議会 第40回総会 新会長に金田氏
第三セクター鉄道等協議会は11日、東京都内で第40回総会を開催した。3月の北陸新幹線敦賀延伸開業に伴い、営業運転を開始したハピラインふくいを含む加盟41社中40社が出席。総会では小池裕明会長(北越急行社長)が退任し、後任に金田学愛知環状鉄道社長が就任した。
冒頭、小池会長は「昨年度は地 域鉄道において転換点となる年だった。国が地域公共交通ネットワークの再 構築に向けて経営基盤強化、移動手段確保のための支援制度や協議の場の創設を支援し、既に加盟社でも再構築の事 業計画などを計画している社もあると聞いている。厳しい状況が続くが、鉄 印帳をはじめ他業界との協業など新たな取り組みと情報提供を行い、各社の活性化につなげたい」とあいさつ。
この後、2023年度の決算と業務報告、24年度予算、事業計画、役員人事などを承認。協議会40年史作成などを報告し、加盟各社に協力を求めた。また、来賓の岸谷克己国土交通省大臣官房技術審議官が、外国人材活用の制度創設など鉄道分野の人手不足対策に関する国の取り組みを説明した。
総会後の情報交換会では、金田新会長が「人手不足など状況は厳しいが、応援してくれる方も多い。地方鉄道の良さをアピールし、協力して協議会の強さを発揮していきたい」とあいさつした。
同協議会は12日、安全・安心な輸送のための予算確保と災害復旧などのための支援制度拡充などを求める要望書を国土交通省に提出した。要望では、▽運営費補助制度や地方公共団体による維持管理経費負担に対する財源措置の創設▽車両設備の修繕・車両検査・更新などにかかる予算確保と補助要件緩和の継続▽鉄道事業再構築事業に取り組む事業者に対する国庫補助率の引き上げ▽専門技術者育成にかかる経費支援――などを求めている。
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