JR九州 第63回グループ社長会
JR九州の第63回グループ社長会が11日、北九州市のJR九州ステーションホテル小倉で、青柳俊彦会長、古宮洋二社長、役員、幹部、グループ会社の代表ら約75人が出席して開かれた。
初めに講話した青柳会長が、10月に長崎エリアで開催したグループ会社意見交換会を報告。グループの持続的成長に向けて現場起点の課題抽出、グループ横断の取り組み推進を目的に行っているもので、今回寄せられた主な意見が紹介された。
続いて、古宮社長が2024年3月期第2四半期決算を振り返り、「単体の売上高は関連事業の頑張りでコロナ禍前の水準に戻っているが、ほかはまだまだの状況。鉄道運輸収入は9割強まで回復しており、今後鉄道の収入が増えてくれば、利益に大きく貢献し、全体の数字を押し上げてくる」と総括した。
さらに「グループ中期経営計画2022―2024」の最終年度となる24年度について、「目標達成に向けた過程の中で、各社にはぜひ足元を固めてほしい。これまでコロナ禍で我慢してきたこと、職場環境の改善などにも取り組みながら頑張ってもらいたい」と語った。
次いで、JR九州の新しい人材戦略の概要と具体的な取り組みを説明。新たな教育や研修を通じて意欲と能力のある社員の挑戦や成長を促すとともに、社会人採用の拡大や高度専門人材制度の導入などにより、多様な価値観や能力を持つ人材の確保に力を注ぐ考えを示した。
ダイバーシティの推進に関しては、「女性に長く働いてもらえるハードやソフトがしっかり整備されているか、さらに外国人や障がい者など採用の幅が広がる中で、ルールが足かせになっていないかを各社で改めて検討してほしい」と語った。
最後に、コロナ禍で希薄になったと懸念する社員間のコミュニケーションの回復に向けて、「まず各職場の管理者が部下一人一人に関心を持ち、常に気に掛けることが大切。何を話すかよりも、その人のために時間を取ること、それ自体が重要だ」と述べた。
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