国交省鉄道局 「水素燃料電池鉄道車両等の導入・普及に関する連絡会」第1回会議を開催
国土交通省鉄道局は、「水素燃料電池鉄道車両等の導入・普及に関する連絡会」を設置し、このほど省内で第1回会議を開催した。同車両に関する検討状況や必要な情報の収集・整理について、国と鉄道事業者間で共有していく。
2050年のカーボンニュートラルや水素社会の実現に向けて、鉄道分野においても水素の利活用推進が求められている。特に、水素から生み出した電気を動力源とする同車両は、非電化区間のディーゼル車両から置き換えることで、非化石エネルギー転換に大きく資するものとなる。
同車両の実用化に当たっては、技術課題の解決や社会実装に向けた量産化、コストの低減が必要不可欠であり、技術開発の動向や水素供給拠点といったインフラの整備状況を見極めつつ、制度面での措置を含めた官民一体の取リ組みを進めることが急務になっている。
連絡会のメンバーは、鉄道局とJR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州、JR貨物の各社、日本民営鉄道協会、第三セクター鉄道等協議会、鉄道総研の計11団体。
第1回会議では冒頭、岸谷克己同省大臣官房技術審議官(同局担当)が「スピード感を持って技術開発と安全性の検証を進めるとともに、鉄道分野で広く普及するためには沿線自治体やエネルギー関係企業との連携が必要になる。官民一体となって情報を共有しながら導入に向けた取り組みを進めるために連絡会を設置した」とあいさつ。
続いて、JR東日本が水素ハイブリッド電車・FV―E991系「HYBARI(ひばり)」に関する取り組みを、JR西日本が水素利活用計画の検討状況を説明し、意見交換が行われた。今後、鉄道事業者での検討状況や制度面などについて、定期的に情報交換を進める。
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