国交省など「第7回インフラメンテナンス大賞」 優秀賞に鉄道3社5件
国土交通省は16日、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省、防衛省と共に「第7回インフラメンテナンス大賞」の受賞者を決定したと発表した。表彰式は各大臣賞などが18日、優秀賞がきょう22日に開催予定。鉄道関係の受賞(受賞代表団体)は、優秀賞がJR西日本2件(メンテナンス実施現場における工夫部門1件、技術開発部門1件)、JR東日本2件(技術開発部門)、南海電気鉄道1件(同)の3社計5件。
同大賞は、国内におけるインフラメンテナンスに関する優れた取り組みや技術開発を表彰し、好事例として紹介することで関係事業者などの取り組みを促し、メンテナンス産業の活性化やインフラメンテナンスの理念の普及を図るもの。今回の受賞件数は計44件。
JR西日本は、刈り取り除草を植生に適した除草剤散布に置き換えることで経費や労力低減、労災防止などを図る「選択性除草の取組み」(現場における工夫部門)と、大阪駅(うめきたエリア)新型ホームドアのメンテナンス方法を開発段階から検討し実用に資する仕組みを作った「マルチフルスクリーンホームドアの開発におけるメンテナンス性の検討」(技術開発部門)の2件で受賞した。
JR東日本の受賞案件は、AI(人工知能)が過去の故障対応記録から類似事象を自動抽出して原因推測と対策提案を行う「鉄道信号システム故障時のAIによる復旧支援システム」と、沿岸部などにある鉄筋コンクリート造りの地下構造物鉄筋腐食対策で、躯体(くたい)表面からの水分・塩分浸透を抑制し塗布効率も高い吹き付け工法を開発した「メンテナンスフリーと施工の効率化を目的とした補修工法の開発と導入」の2件。
南海は、洗掘による橋脚沈下・橋りょう傾斜の早期把握のため、傾斜感知器とカメラを組み合わせたシステムを開発・設置した「洗掘による被害軽減を目指した橋梁異状検知システムの開発と要注意橋脚への導入について」で受賞している。
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