JR西日本 観光列車「はなあかり」 10月5日から敦賀―城崎温泉間で運転開始
JR西日本は21日、JRグループ旅客6社などが10~12月に開催する大型観光キャンペーン「北陸デスティネーションキャンペーン」(北陸DC)に合わせて運行を開始する観光列車「はなあかり」について、10月5日から敦賀―城崎温泉間で運行を開始すると発表した。小浜線、舞鶴線、京都丹後鉄道宮舞線・宮豊線、山陰線を経由し、約5時間かけて同区間を結ぶ。運転期間は12月22日までの土・日曜日。来年1月以降は西日本エリアで区間を変えて運行する予定。
同列車はキハ189系を改造した3両編成で、グリーン車よりグレードの高い「スーペリアグリーン車」を1両設ける。「地域の華(はな)を列車に集めて、お客様と地域の縁を結ぶ列車」をコンセプトに、車内インテリアに和の色彩をあしらうなど、優雅な旅を楽しんでもらえる空間を演出する。
ダイヤは、下り(土曜日)が敦賀発10時40分、小浜着11時44分、天橋立着14時2分、城崎温泉着15時39分。上り(日曜日)が城崎温泉発9時54分、天橋立着11時20分、小浜着13時30分、敦賀着15時7分。
車内では、食のサービスとして地元ならではの食材を使用した弁当とスイーツのセットを、同社観光ナビ「tabiwa by WESTER」の事前予約限定で用意する。下り列車は、伝統製法を約300年間守り続ける米酢専門店「とば屋酢店」(福井県小浜市)と宮津「ハマカゼプロジェクト」が提供する「若狭 町家弁当&スイーツセット(お茶付)」(3500円)。上り列車は、仕出し料理専門店「まつなみ」(京都府宮津市)と小浜観光局が提供する「丹後晩秋弁当&スイーツセット(お茶付)」(3900円)で、天橋立の成り立ちの神話が由来の笹寿司(ささずし)をはじめ、鯛や白バイ貝など丹後の名産をふんだんに使用している。
購入は乗車日1カ月前の10時から4日前まで可能。小浜―天橋立間での提供となるため、同区間を通して乗車する利用者のみ購入できる。
このほか、地域と連携したおもてなしとして、各停車駅で横断幕、手旗などによる出迎えや見送りを実施するほか、車内では城崎温泉名物「麦わら細工」など西日本地域の工芸品やアート作品の調度品をそろえる。
大人片道の運賃と料金の合計は、敦賀―城崎温泉間がスーペリアグリーン1万2840円(通常期)、グリーン車指定席1万640円(同)など。
長谷川一明社長は21日の定例会見で「はなあかりへのご乗車を通じて、沿線の魅力を感じていただくとともに、地域の方々との交流が生まれることを期待している」と述べた。
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