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特集 第95回都市対抗野球大会 巻き起こしたJR旋風 JR東日本東北に白獅子旗

2024.08.07
JR東日本東北は4回、金沢が2ランを放ち逆転(準決勝・西濃運輸戦)

 社会人野球の殿堂・東京ドームで7月19日から30日まで熱戦を繰り広げた「第95回都市対抗野球大会」。JRグループからはJR東日本東北(仙台市)、JR東日本(東京都)、JR西日本(広島市)の3チームが出場、JR東日本東北が創部以来初めての決勝進出を果たし、大会前に本紙が予想した通り〝JR旋風〟を巻き起こした。グラウンドを縦横無尽に駆け巡った選手、勝利を信じ熱い声援を最後まで送り続けた社員・家族らの姿があった。

 1回戦からJR対決となった。20日第2試合に組まれたJR東日本東北―JR西日本。スコアボードにJRの2文字がともに刻まれた。都市の名誉と誇りをかける都市対抗野球とはいえ、この日ばかりは第3試合に登場したJR東日本も含め、ドームが「JR」色に染まった。

 準優勝の証し、白獅子旗が贈られたJR東日本東北。2回戦で日本製鉄かずさマジック(君津市)を退け、準々決勝戦では三菱重工West(神戸市・高砂市)を圧倒。準決勝では1回戦でタイブレークに持ち込まれた延長11回の末、西濃運輸(大垣市)に敗れた僚友(JR東日本)のあだを討つ。終盤7、8回に5点を奪った攻撃は見事だった。

 大会出場は実に30回を数えた。東北の雄として社会人野球をリードする存在だが、これまでの最高位は東日本大震災が発生し、京セラドーム大阪で開かれた第82回大会(2011年)の3位だった。ベスト8まで進出する回数は多かったが4強の壁が立ちはだかった。

 決勝戦では、前半で2点を追いかける苦しい展開。それでも野手陣が懸命なプレーで追加点を阻止する。応援席からのエールも後押しし、終盤まで三菱重工East(横浜市)とほぼ互角の試合だった。

 わずかな差であった。好機にあと1本が出なかった。ベスト8で三菱重工Westを撃破したJR東日本東北が、決勝戦では同じ三菱重工硬式野球部の三菱重工Eastに日本一の夢を打ち砕かれたのは何かの縁だったのか――。

 都市対抗における最高位、準優勝に到達したナインには、試合終了後、1塁側、ライトスタンドを埋めたJR東日本グループ社員・家族から「感動をありがとう!」「来年こそ黒獅子旗を……」「よくやった!」などの熱いメッセージが送られた。

 

 [1回戦]

◇7月20日

JR東日本東北(仙台市)

 401 000 000─5

 100 001 000─2

JR西日本(広島市)

(JR東北)小島、工藤―小鷹▽本塁打=大西2▽二塁打=大保

(JR西日本)花村、末野、大畑、江原、中岡-安田▽本塁打=田村強▽三塁打=大倉

 ◇7月20日

JR東日本(東京都)

 000 010 100 03─5

 000 000 200 04X─6

西濃運輸(大垣市)

(延長11回、10回からタイブレーク)

(JR)西田、尾﨑、西居―辻野▽二塁打=渡辺2

 

[2回戦]

 ◇7月25日

JR東日本東北(仙台市)

 011 000 011─4

 000 002 000─2

日本製鉄かずさマジック(君津市)

(JR)小島、津高、武田―小鷹▽本塁打=小鷹、橋本

 

[準々決勝]

 ◇7月27日

JR東日本東北(仙台市)

 000 200 400─6

 100 000 000─1

三菱重工West(神戸市・高砂市)

(JR)鈴木翔、工藤、西舘、津高―小鷹▽二塁打=丸山、長嶋

 

[準決勝]

 ◇7月29日

JR東日本東北(仙台市)

 001 200 230─8

 002 000 110─4

西濃運輸(大垣市)

(JR)小島、武田、津高―小鷹▽本塁打=金沢▽三塁打=小山▽二塁打=小鷹、橋本、金沢

 

[決勝]

 ◇7月30日

JR東日本東北(仙台市)

 000 010 000─1

 101 010 00×─3

三菱重工East(横浜市)

(JR)鈴木翔、工藤、津高―小鷹

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